かぐや姫の物語 [日本&アジア映画]
まるで水彩画のような日本的な風景の背景とその中で動き回る人物がとてもマッチして、美しくて原作に忠実なすばらしいアニメーションの世界に浸ることができました。
「火垂るの墓」「おもひでぽろぽろ」の巨匠・高畑勲監督が、日本最古の物語文学『竹取物語』を、アニメーションの地平を切り開くべく野心的な映像表現を駆使して描き出す長編ファンタジー・アニメーション。声の出演は朝倉あき、高良健吾、地井武男、宮本信子。なお本作では、高畑作品ではお馴染みの画より先に声を録音するプレスコという手法が採用されているため、本作完成前の2012年6月に他界した地井武男も2011年夏には録音を終えていたとのこと。
竹林にやって来た翁は、光る不思議な竹に気づき、近づくと小さな女の子が現われた。女の子を連れ帰った翁は、媼とともに自分たちの子として大切に育てる。女の子は捨丸ら村の子どもたちと元気に遊び回り、すくすくと成長。翁は娘を立派な女性に育てようと、都に移り住み、教育することに。そして美しく成長した娘は、かぐや姫と名付けられる。やがて姫の美しさを聞きつけ、5人の求婚者が現われるが…。(allcinema ONLINE)
子供のころ絵本で見たかぐや姫を思い出した。その絵本の絵は日本画的な例えば源氏物語絵巻のような絵だったが、すばらしい絵だったので未だに記憶に残っているのだろう。映画のストーリーはまさにその絵本をアニメーションにしたかのようなものだった。
この一枚一枚の画面を作成するのにどれだけ多くの人がかかわったのだろうか。絵は淡く美しい色彩で細かい確かな筆で描かれている。この中の登場人物達の動きがすばらしく、特にかぐや姫が色々な動きをするのがおもしろかった。また赤ちゃんや子供や動物たちの素早い動きも十分に表現されていた。
ストーリーは現実の中に夢が入り混じっていたりして、面白い構成になっている。しかもかぐや姫をはじめ登場人物のキャラクターがくっきりと描かれていて、リアル感がある。かぐやの明るく正直で一途な性格が魅力的だった。
田舎で育ち元気いっぱいだったかぐや姫は、翁が竹林に行ったときに再び、光る竹から金銀財宝を見つけたので、一家はそれを元手に、都の大きい屋敷に移り住んだ。そしてかぐやは姫君として色々な教養を身につけさせられる。美しいかぐや姫の人気はうなぎのぼりに高くなり、高貴な5人の男性からぜひにと求婚される。しかし姫には意中の人がいたので、この5人の男たちに無理難題をつきつけて、あきらめさせようとするのである。けれどもしばらくして男たちは、かぐやが所望した手に入るはずのない宝物を携えて再び屋敷を訪ねてくるのだった。
だが、それらの宝物は貴人たちが職人につくらせた偽物だったのがわかる。ところがその中の一人だけが、かぐやの言葉を真に受けて、嵐の海に船で漕ぎだし命を落としてしまうのである。姫はそのことを知って、自分のために人1人が亡くなってしまったことを重く受け止めるのである。そしてこのことこそが、かぐや姫の罪なのだ。姫はこの事件のゆえに月に帰ることになってしまう。
月の世界はどんな世界だろう。そこは苦しみも悲しみもない世界である。しかし、あふれる喜びの感情もない。穏やかだが、面白くもない世界であろう。姫は帰りたくないと泣き叫ぶが、月からのお迎えは容赦なくやってきて、月の羽衣を天女がかぐや姫に着せ掛けるのである。そのとたん今の世界の記憶はなくなってしまう。そうして姫は喜びも悲しみもない、感情のない月の世界に帰っていくのだった。それがかぐや姫への罰なのだ、と私は思ったのである。
この世は苦しみや悲しみに満ちている、しかし、楽しいことや喜びもたくさんある。そういう混沌としたこの世こそ、人間の生きて行くべき世界なのかもしれない。これはかなり深いお話だったと観終わって思いました。エンドロールに流れる歌もとてもいい歌でした。そしてこの美しくすばらしい傑作を日本国内だけでなく、世界の人々にも広く見てもらいたいと思っています。
監督:高畑勲 音楽:久石 譲 2013年 日本(スタジオジブリ)
「火垂るの墓」「おもひでぽろぽろ」の巨匠・高畑勲監督が、日本最古の物語文学『竹取物語』を、アニメーションの地平を切り開くべく野心的な映像表現を駆使して描き出す長編ファンタジー・アニメーション。声の出演は朝倉あき、高良健吾、地井武男、宮本信子。なお本作では、高畑作品ではお馴染みの画より先に声を録音するプレスコという手法が採用されているため、本作完成前の2012年6月に他界した地井武男も2011年夏には録音を終えていたとのこと。
竹林にやって来た翁は、光る不思議な竹に気づき、近づくと小さな女の子が現われた。女の子を連れ帰った翁は、媼とともに自分たちの子として大切に育てる。女の子は捨丸ら村の子どもたちと元気に遊び回り、すくすくと成長。翁は娘を立派な女性に育てようと、都に移り住み、教育することに。そして美しく成長した娘は、かぐや姫と名付けられる。やがて姫の美しさを聞きつけ、5人の求婚者が現われるが…。(allcinema ONLINE)
子供のころ絵本で見たかぐや姫を思い出した。その絵本の絵は日本画的な例えば源氏物語絵巻のような絵だったが、すばらしい絵だったので未だに記憶に残っているのだろう。映画のストーリーはまさにその絵本をアニメーションにしたかのようなものだった。
この一枚一枚の画面を作成するのにどれだけ多くの人がかかわったのだろうか。絵は淡く美しい色彩で細かい確かな筆で描かれている。この中の登場人物達の動きがすばらしく、特にかぐや姫が色々な動きをするのがおもしろかった。また赤ちゃんや子供や動物たちの素早い動きも十分に表現されていた。
ストーリーは現実の中に夢が入り混じっていたりして、面白い構成になっている。しかもかぐや姫をはじめ登場人物のキャラクターがくっきりと描かれていて、リアル感がある。かぐやの明るく正直で一途な性格が魅力的だった。
田舎で育ち元気いっぱいだったかぐや姫は、翁が竹林に行ったときに再び、光る竹から金銀財宝を見つけたので、一家はそれを元手に、都の大きい屋敷に移り住んだ。そしてかぐやは姫君として色々な教養を身につけさせられる。美しいかぐや姫の人気はうなぎのぼりに高くなり、高貴な5人の男性からぜひにと求婚される。しかし姫には意中の人がいたので、この5人の男たちに無理難題をつきつけて、あきらめさせようとするのである。けれどもしばらくして男たちは、かぐやが所望した手に入るはずのない宝物を携えて再び屋敷を訪ねてくるのだった。
だが、それらの宝物は貴人たちが職人につくらせた偽物だったのがわかる。ところがその中の一人だけが、かぐやの言葉を真に受けて、嵐の海に船で漕ぎだし命を落としてしまうのである。姫はそのことを知って、自分のために人1人が亡くなってしまったことを重く受け止めるのである。そしてこのことこそが、かぐや姫の罪なのだ。姫はこの事件のゆえに月に帰ることになってしまう。
月の世界はどんな世界だろう。そこは苦しみも悲しみもない世界である。しかし、あふれる喜びの感情もない。穏やかだが、面白くもない世界であろう。姫は帰りたくないと泣き叫ぶが、月からのお迎えは容赦なくやってきて、月の羽衣を天女がかぐや姫に着せ掛けるのである。そのとたん今の世界の記憶はなくなってしまう。そうして姫は喜びも悲しみもない、感情のない月の世界に帰っていくのだった。それがかぐや姫への罰なのだ、と私は思ったのである。
この世は苦しみや悲しみに満ちている、しかし、楽しいことや喜びもたくさんある。そういう混沌としたこの世こそ、人間の生きて行くべき世界なのかもしれない。これはかなり深いお話だったと観終わって思いました。エンドロールに流れる歌もとてもいい歌でした。そしてこの美しくすばらしい傑作を日本国内だけでなく、世界の人々にも広く見てもらいたいと思っています。
監督:高畑勲 音楽:久石 譲 2013年 日本(スタジオジブリ)
はせおさんへ
こんにちは。niceとご訪問ありがとうございます♪
世界のアイドルさんへ
こんにちは。niceとご訪問ありがとうございます♪
怪しい探麺隊さんへ
こんにちは。niceとご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2014-01-06 09:10)
tomoartさんへ
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sugoimonoさんへ
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pistacciさんへ
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irukaさんへ
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by coco030705 (2014-01-06 20:09)
匁さんへ
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by coco030705 (2014-01-06 22:43)
makimakiさんへ
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by coco030705 (2014-01-07 00:35)
素晴しい映画でした。
苦しみや悩みがあるからこそ、喜び・幸せを実感できる現世を見事に
表現していましたね。
赤ちゃんの裸と授乳のシーンの為、海外ではR指定になりそうとか...
ちょっと信じられないなぁ〜
by つむじかぜ (2014-01-07 00:53)
つむじかぜさんへ
こんばんは。nice&コメントありがとうございます♪
本当にいい映画でした。観れてよかったです。
海外でR指定とは信じられませんね。赤ちゃんの裸や授乳は
日本人にとっては喜びや幸せの表現に他なりませんのに、
外国だと違うのでしょうか。文化のへだたりを感じますね。
by coco030705 (2014-01-07 19:14)
Inatimyさんへ
こんばんは。niceとご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2014-01-07 19:22)
こんばんば、
新春に、きれいですね。
観てきます。
by アルファルハ (2014-01-07 22:59)
絵がきれいなだけでなく、お話も面白いですね。
小さい時、読んだので、かぐや姫に大勢の人が「結婚してください」とやってきたけれど、「結婚できません」と月に帰ったというお話かと思ってました。罪という深い意味があったんですね。
地井武男が声を入れていたなんて、ずいぶん前から制作が始まっていたのですね。見に行きたいです。
by TaekoLovesParis (2014-01-08 01:19)
アルファルハさんへ
こんばんは。nice&コメントありがとうございます♪
とても画面がきれいですよ。お時間がありましたら、ぜひご覧くださいませ。
by coco030705 (2014-01-08 01:23)
ryo1216さんへ
こんばんは。niceとご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2014-01-08 01:26)
Taekoさんへ
こんばんは。nice&コメントありがとうございます♪
とても美しい映画でした。ストーリーはジブリがリアルに創りあげたものですが、それがとてもおもしろかったです。
この作品は2,3年どころではなく、かなり長い間をかけて制作されたものだそうで、途中なんどかお蔵入りになりそうになったとか。それを皆の力でなんとか完成させたらしいです。日の目を観て本当に嬉しいです。ちなみに製作費は50億ぐらいかかったと聞いています。
お時間の都合がつきましたら、ぜひご覧になってくださいませ。
by coco030705 (2014-01-08 01:34)
今年もよろしくお願いします。
by gillman (2014-01-08 17:14)
bun-taさんへ
こんにちは。niceとご訪問ありがとうございます♪
ぼんぼちぼちぼちさんへ
こんにちは。niceとご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2014-01-08 17:20)
gillmanさんへ
こんばんは。nice&コメントありがとうございます♪
今年もよろしくお願い致します。
by coco030705 (2014-01-08 17:21)
りんこうさんへ
こんばんは、こちらにもniceとご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2014-01-08 19:56)
シルフさんへ
こんばんは初めまして、ようこそ。niceとご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2014-01-08 20:52)
ネオ・アッキーさんへ
こんにちは、こちらにもniceとご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2014-01-09 09:32)
(。・_・。)2kさんへ
こんばんは。niceとご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2014-01-10 21:39)
カメラで防犯さんへ
こんにちは。niceとご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2014-01-11 20:27)
こんばんは。
美しい作品でしたね。
シンプルな物語なのに、生きることの大切さと素晴らしさを
改めて教えてもらった気がしました。
本当に世界中の人に観て欲しいですね☆
by non_0101 (2014-01-11 23:50)
nonさんへ
こんばんは。nice&コメントありがとうございます♪
本当に美しかったですね。日本画的な水彩画(?)の魅力を改めて思い知りました。ストーリーは原作に忠実で、しかも登場人物の感情がよく表現してあったので、感動を呼びました。かぐや姫が特によく描けていたなと思います。
世界に誇れる作品ですね!
by coco030705 (2014-01-12 21:25)
キキさんへ
こんばんは。こちらにもniceとご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2014-01-12 21:28)
さつきさんへ
こんにちは。niceとご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2014-01-16 10:54)
sanaさんへ
こんばんは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2021-09-07 18:06)