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2022年大阪造幣局通り抜け [日記・雑感]

 皆さんは、大阪造幣局の「桜の通り抜け」をご存じでしょうか。大阪で一番遅い桜で、八重桜が有名です。造幣局の南門から北門まで連なる桜並木で、約40分ぐらいで出口にたどりつけます。
 コロナの影響で、令和2・3年度は止む無く中止されました。今年は3年ぶりにウェブで予約し、人数制限の上での開催となりました。私は幸い予約できたので、友人2人と4月14日に久方ぶりの桜を観て、楽しみました。令和4年4月現在、138品種、335本の桜があり、桜の名所として全国から来場者を集めています。


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「通り抜け」の道のちょうど中間ぐらいにある、めがね橋です。
         (この画像はサイトからお借りしました。)


 この辺りは私のホームグラウンドで、実家もありました。造幣局の隣(西側)に通っていた小学校があり、小学生のころは毎年「通り抜け」の開催1日前に、ご招待があってクラス全員で桜を観に行ってました。造幣局は官舎(昔はアパート)があり、同級生も造幣局に勤めている方々の子供たちが多かったです。


さて、ここからは私が撮った写真です。腕はよくないのですが、お楽しみいただければ幸いです。
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 「通り抜け」の歴史を少しご紹介しましょう。明治16年、時の遠藤造幣局長が市民とともに桜を楽しもうと提案され、構内の桜が一般開放されたのが始まりだそうです。


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 ところで、造幣局敷地内の桜はどこからきたのかといいますと、江戸時代、旧藤堂藩蔵屋敷で里桜を育成しており、造幣局は敷地と共にその桜を受け継いだと言われています。


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上の2枚は今年の花「福禄寿(ふくろくじゅ)」です。毎年、違う桜がその年の花として選ばれます。


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 明治時代の桜の品種は一重の「芝山」が半数を占めていました。大正に入ると来場者も増えましたが、当時は重工業の発展期で、煤煙で桜が枯死する事態も起こり「芝山」が半減し、一重八重の「御車返」が主流を占めるようになりました。


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その後「御車返」も激減するなど、品種の変遷が激しかった時代です。大気汚染に弱い桜樹の維持管理のために外部専門家の手を借りるなどの努力を払っていたとのことです。


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 これは、造幣博物館です。

 第2次世界大戦中には通り抜けは中止され、また、昭和20年6月の大阪大空襲では約500本中300本の桜が焼失しました。その後復活に向け努力し、昭和22年に再開。順次桜樹の補充も行われ、昭和26年には夜間開放も始まっています。


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昭和30年代中頃には工業復興に伴い再び大気汚染の問題が持ち上がりました。現在主流を占める八重の「関山」は、この頃から本数が急増しています。


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 通り抜けの桜は、北海道松前町に移植されたり、また同町から寄贈を受け、長野県高遠町から同県天然記念物である「高遠小彼岸桜」の寄贈を受けたこともありました。昭和58年には通り抜け100周年を迎え、各種記念行事も行われています。


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平成2年、通り抜けの桜が全国の「桜の名所100選」に選ばれ、平成17年には、史上最多となる114万7千人の来場者を記録しました。


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平成23年には、東日本大震災を考慮し、ライトアップの中止等を行うとともに、会場で被災者支援募金も行われました。令和2・3年度はコロナ禍で中止されました。「通り抜け」も様々な時代の変化を乗り越えて、色々な方々の働きによって、こうして長く続いているのですね。これからも「通り抜け」に行けるときは、ぜひ行こうと思っています。来年はウェブ予約しなくても、自由に見物できるでしょう。


 ところで、この付近の名所を少し紹介いたします。

*泉布観(せんぷかん)」
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HP: https://www.city.osaka.lg.jp/kita/page/0000000997.html
HP: https://www.city.osaka.lg.jp/keizaisenryaku/page/0000556490.html


*藤田美術館 (2022.4月リニューアルオープン)
「曜変天目茶碗」がとみに有名ですが、あちこちに貸し出したりして、問い合わせをしてから観に行かないと、ここで見られないことが多いようです。
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HP: https://fujita-museum.or.jp/

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*帝国ホテル大阪
「通り抜け」からすぐのところにあります。大阪サミットの時かの、前トランプ大統領が宿泊しました。
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HP: https://www.imperialhotel.co.jp/j/osaka/



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