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映画 ホイットニー・ヒューストン [外国映画]

「ホイットニー・ヒューストン」を観てきました。とてもよかったです。ホイットニーの自伝的作品です。世紀の歌姫でしたが、その人生は、色々あって起伏の激しいものでした。

 「スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け」のナオミ・アッキーが主演を務め、ホイットニー・ヒューストンを見いだした伝説の音楽プロデューサー、クライブ・デイヴィスを「プラダを着た悪魔」のスタンリー・トゥッチが演じる。この二人、最高にいい演技だった。


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 クライブ・デイヴィス(スタンリー・トゥッチ)&ホイットニー・ヒューストン(ナオミ・アッキー)


 ホイットニー(ナオミ・アッキー)は、11歳の時にジュニア・ゴスペル・クワイアに入り、教会で歌い始めた。ニューヨークのナイトクラブで、母親とパフォーマンスをしていたところを、アリスタ・レコードの社長クライヴ・デイヴィス(スタンリー・トゥッチ)にスカウトされた。

 1985年のデビュー・アルバム「そよ風の贈りもの」(Saving All My Love for You)は大ヒットとなった。




 ホイットニーの母親シシー・ヒューストンは、スイート・インスピレーションズ のリード・ボーカルで、後にはエルヴィス・プレスリーやアレサ・フランクリンのツアーにバック・コーラスとしても参加していた。そして、ホイットニーにとっては、仕事をする上での大きな支えとなった。のちに夫(ホットニーの父親)とは離婚している。


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      シシー・ヒューストン(タマラ・チュニー)


 ホイットニーは、1991年の第25回スーパーボウルで試合前に国歌を斉唱。この斉唱は史上最高の国歌斉唱と絶賛された。後にシングルとしても発売され、またその10年後にアメリカ同時多発テロ事件のチャリティとして再リリースされ、ヒットしている。



    ホイットニーの国歌斉唱


 1992年には、初主演映画「ボディガード」が公開される。映画のサウンドトラックは1994年のグラミー賞最優秀アルバム賞を受賞するなど、高い評価を受け、アルバムからのリカット・シングル「オールウェイズ・ラヴ・ユー」は自身最大のヒットとなった。
 これはとてもおもしろい、いい映画でしたね。映画の中では、ホイットニーは最初「ボディーガード」に出演することには乗り気じゃなかったのに、相手役がケビン・コスナーと聞いて二つ返事でOKするという場面がでて来ます。お茶目ですね。





 ホイットニーは同年R&B歌手、ボビー・ブラウンと結婚。翌年には一人娘ボビー・クリスティーナ・ブラウンを出産した。


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       ホイットニー&ボビー・ブラウン(アシュトン・サンダース)


 1998年、オリジナルアルバムとしては実に7年ぶりとなる『マイ・ラヴ・イズ・ユア・ラヴ』をリリース。翌年にはVH1 Divas Live 99に出演して高評価を得るなど、再び歌手活動を本格化させた。



My Love Is Your Love


 2000年にベスト・アルバム『ザ・グレイテスト・ヒッツ』を発売したが、このころ、大麻所持で拘束された。健康を害し、その後大麻やコカイン等の常用を告白している。夫のボビー・ブラウンも暴行などで度々逮捕され、浮気も発覚。

 2004年から、クライブ・デイヴィスのアドバイスにより、リハビリ生活を続けた。娘とプールで楽しそうに泳いだり。けれども、2006年、ボビー・ブラウンとの結婚生活に終止符を打つ。

 2008年6月には年末にクライヴ・デイヴィスのプロデュースの元、ニュー・アルバムをリリースすると発表した。しかし、この発売は延期され、実際には8月31日、米国アルバム『アイ・ルック・トゥ・ユー(英語版)』が発売され、1週目で30万枚以上を売り上げビルボード200の初登場1位を獲得、復活を果たした。


2010年2月の東京公演を皮切りに11年ぶりのワールドツアーも実施した。 しかしコンサートで息が切れ
たり、呼吸器の感染症で入院するなど、トラブルが相次ぎ、2011年7月にアルコール・薬物依存からの復帰プログラムを再開した。

 2012年2月11日、ホイットニーは、カリフォルニア州のビバリーヒルトン・ホテル4階客室の浴槽の中に倒れていたところを発見され、死亡が確認された。48歳だった。彼女は、グラミー賞の授賞式を翌日に控え、クライヴ・デイヴィスが主催する恒例の前夜パーティに参加するために、同ホテルに滞在していた。死因は浴室での不慮の溺死であり、遺体からコカインが検出された。

 最後は悲しい死だった。これほどの声量と魅力的な歌声を持ちながら、その人生は決して平たんなものではなかった。実の父親がホイットニーの会社で働いていたが、彼女の稼ぎを使い込んでいたことがわかり、結婚したボビー・ブラウンは色々事件を起こしたり、浮気が発覚したり、ついには離婚に至った。
 そして、麻薬との闘いがあった。麻薬は一度使うと止められなくなるという。この映画とは関係ないが、現代の若者が、麻薬を断ち切るために過ごすリハビリ施設のドキュメントをみたことがあるが、麻薬を使わないで1日過ごすことが、ものすごく大変なのだそうだ。それほど薬の誘惑は激しいものがあるのだそうだ。

 ホイットニーが居た時代は、イギリス勢が席巻しミュージック・ビデオが隆盛を誇り、ハード・ロックが台頭しヒップホップの本格的胎動が始まる時代だった。
 クライヴ・デイヴィスは、ホイットニーを、ゴスペルのルーツを土台に、卓抜した技量と何よりも豊かな感情表現を持つ唯一無二のヴォーカリストに育て上げた。

 亡くなりかたこそかわいそうだったが、歌うことが生きることだったホットニーは、やはり幸せな人だったと思う。こんなにもすばらしい曲をたくさん残すことができて、私たちを感動させたり、喜ばせたりできるのは、やはり並大抵の人間ではないだろう。一般的な幸せの規準には当てはまらないけれど、私は彼女の歌を聴くと、感動するし楽しくなる。きっと天国でも、多くの仲間を歌で喜ばせていることだろう。もちろん、現代でもホイットニーからパワーをもらう人はたくさんいるに違いない。

 映画はホイットニー・ヒューストンの魅力やすばらしい歌声を感じることができるし、ドラマティックな人生も楽しめると思う。ぜひ映画の世界に浸ってほしいと思っている。

原題:Whitney Houston: I Wanna Dance with Somebody
監督:ケイシー・レモンズ   出演:ナオミ・アッキー、 スタンリー・トゥッチ、
アシュトン・サンダース、 タマラ・チュニー
2022年製作/144分/PG12/アメリカ



       Whitney Houston: I Wanna Dance with Somebodyのトレイラー   

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新年ご挨拶 2023年度 [日記・雑感]

あけましておめでとうございます。


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昨年は皆様のブログでたのしませていただき、ありがとうございました。
私は、昨年8月半ばぐらいから、体調を崩し、記事もほとんどアップできませんでした。
入退院もなんどかあり、ブログに参加できなかったことが悔やまれます。12月になって、ようやく元気になってきました。

今年はまた、映画館に通って、記事をブログにアップしたいと思います。
これからも、よろしくお付き合いくださいませ。
本年が、皆様にとりまして、よいお年となりますようお祈り申し上げます。

                       ココより

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