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華麗なるギャツビー [外国映画]

 この映画は、男の純情を描いた作品である。ギャツビー(レオナルド・ディカプリオ)という一人の男が、ある裕福な美しい女に恋をして、それを成就させるために自分も金持ちに成り上がり、すでに結婚している女を自分に振り向かせようとして、豪邸に住み夜毎の乱痴気騒ぎを繰り広げるのだった。ディカプリオのギャツビーは適役だと思った。彼のキャリアと年齢に合った魅力的な作品だった。


グレイトギャッツビー2.jpg
 キャリー・マリガン&レオナルド・ディカプリオ

 好景気に沸く狂騒の1920年代を舞台に、アメリカン・ドリームを体現するひとりの男が、ある目的のために全てを捧げる華麗にして空虚な人生の顛末を、ミステリアスかつゴージャスに描き出す。
 証券会社に就職し、ニューヨーク郊外に移り住んだ青年ニック・キャラウェイ(トビー・マグワイヤ)。隣は宮殿のような豪邸で、夜な夜な豪華なパーティが開かれていた。しかし、そんな騒乱の屋敷に住んでいるのはジェイ・ギャツビー(レオナルド・ディカプリオ)という謎めいた男ひとりだけ。ある日、ニックのもとにもパーティの招待状が届く。招待客はギャツビーについて様々な噂をたてるが、誰も彼の素性はおろか、パーティを開く理由さえ知らなかった。そんな中、ついにギャツビー本人と対面したニック。やがて、ギャツビー自らが語る本当の生い立ちを聞かされるのだったが…。(allcinema ONLINEより)


グレイトギャッツビー3.jpg


 「華麗なるギャツビー」はロバート・レッドフォードとミア・ファローで撮った前作がある。これも素敵だった。そして悲しい物語だと思った。今回はディカプリオとキャリー・マリガンのコンビである。こちらもなかなか魅力的なカップルだった。キャリー・マリガンはそれほど美人でもなくどちらかというとファニー・フェイスだ。けれどデイジーという、自分というものを持たないがゆえに、誰が本当に自分を愛してくれているのかもわからない馬鹿な女をうまく演じていたと思う。

 ギャツビーはデイジーとパーティーで出会い、一目ぼれして結婚したいと思ったが、戦争に行ったので、5年の歳月が空いてしまう。その間にデイジーはトム・ブキャナン(ジョエル・エドガートン)という、お金はあるもののプレイボーイで、人間として下品な男と結婚してしまう。だがギャツビーはデイジーが忘れられず、過去は取り戻せるとの信念を持って大富豪にのし上がっていったのだ。そして豪邸の隣に住んでいた会社員の、デイジーのいとこのニック・キャラウェイ(トビー・マグワイヤ)をパーティーに招待する。そこから、ニックが語り部となりストーリーが進んで行くのだ。


グレイトギャッツビー4.jpg


 ほんとうに人を好きになってしまったら、その人がどんな人物かはわからなくなってしまうのだろう。いやどんな女性であれ、好きなものは好きなのだ。そういう純情な恋心が悲劇を起こしてしまう。それは、ギャツビーが悪いというのではなく、非はデイジーと夫のトムにあった。
 なんと悲しい物語だろう。そして最後までデイジーを信じていたギャッツビーが哀れだった。あんなにも豪華なパーティーを毎晩のように開催していたのに、最後はニック以外は、誰もギャツビーに見向きもしなかった。まっすぐな男ギャツビーをディカプリオが演じたからこそ、その純真さが魅力的に見えた。

 帰りに書店で村上春樹訳の「グレート・ギャツビー」を購入。その本の扉に、トーマス・パーク・ダンヴィリエという人の言葉が書いてあった。
 《もしそれが彼女を喜ばせるのであれば、黄金の帽子をかぶるがいい。
 もし高く跳べるのであれば、彼女のために跳べばいい。
 「愛しい人、黄金の帽子をかぶった、高く跳ぶ人、あなたを私のものにしなくては!」
 と彼女が叫んでくれるまで。

Then wear the gold hat,if that will move her;
If you can bounce high,bounce for her too,
Till she cry 'Lover,gold-hatted,high-bouncing lover,
I must have you!'
THOMAS PARKE D'INVILLIERS》

原題:THE GREAT GATSBY  監督:バズ・ラーマン 出演:レオナルド・ディカプリオ、
キャリー・マリガン、 トビー・マグワイヤ、 ジョエル・エドガートンetc.
2012年 アメリカ 

 





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coco030705

ryo1216さんへ
こんにちは。niceとご訪問ありがとうございます♪


世界のアイドルさんへ
こんにちは。niceとご訪問ありがとうございます♪


怪しい探麺隊さんへ
こんにちは。niceとご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2013-07-09 07:33) 

coco030705

りんこうさんへ
こんにちは。niceとご訪問ありがとうございます♪

by coco030705 (2013-07-09 07:41) 

匁

見ましたよ!
この映画は最新作なんですか?
昔、この類の映画を見て「アメリカってこんな生活してるんだ」
と、思ってしまったことを。懐かしく思い出しました。
日本もバブルの時は豪勢に消費していたみたいです。
匁は?!です。
by (2013-07-09 08:29) 

coco030705

匁さんへ
こんにちは。nice&コメントありがとうございます♪

これはロバート・レッドフォードとミア・ファローの映画がオリジナルで、
今作はそのリメイクです。でもバズ・ラーマンの派手な演出にはびっくりしました。すごいパーティーですね。こういうのが本当にあったら、行ってみたいな。
日本のバブルのころも、色々豪勢なことがあったみたいですが、私もあまりその恩恵に浴しておりません。ザンネンですね。
by coco030705 (2013-07-09 09:29) 

coco030705

Newsをみるとさんへ
こんにちは。niceとご訪問ありがとうございます♪

by coco030705 (2013-07-09 13:50) 

アルファルハ

パンフレット見て行きたいと思ってました。
ナイスです。
by アルファルハ (2013-07-09 17:35) 

coco030705

アルファルハさんへ
こんばんは。nice&コメントありがとうございます♪

とてもすばらしい映像でしたよ。パーティ-シーンや衣装の素敵なこと。
色々楽しめると思いますよ。お時間があったら行ってごらんになってください。
by coco030705 (2013-07-09 18:41) 

キキ

こんにちは。
切ないストーリーにレオはとても似合いますね。
帰りに本、買ってしまいますよね。^.^
by キキ (2013-07-09 20:35) 

coco030705

キキさんへ
こんばんは。nice&コメントありがとうございます♪

よかったですね~!レオも他の映画ではちょっとおじさんっぽくなってきたかななんて(ゴメンナサイ)思ってたんですが、この作品を観たらそんなもの吹っ飛びました。(笑) 後姿がすごく若いわ。もちろん、正面も素敵。3枚目の写真の笑顔、ギャツビーの純真さが出てると思いませんか?
この作品、衣装も良かったですし、パーティーシーンのド派手な演出もすごかったですね。こんなところに潜入してみたいです。
今から村上春樹訳の「グレイト・ギャツビー」を読みますね。
by coco030705 (2013-07-09 20:52) 

TaekoLovesParis

レッドフォードとミア・ファローのが良かったので、レオさまだとイメージ違うかなぁと考えてました。バズ・ラーマンは、「ロミオとジュリエット」現代版をディカプリオで撮ってましたね。面白い試みだとは思ったけど、アロハのロミオは。。
でも、今回は華麗な舞台みたいですね。
大学の頃、フィッツジェラルドは短編だから読めると言われて、「雨の朝巴里に死す」を読みました。面白かったです。そういえば、ブラピのベンジャミン・バトンもフィッツジェラルドが原作でしたね。これは読んでないんですが。
by TaekoLovesParis (2013-07-09 21:39) 

coco030705

Taekoさんへ
こんばんは。nice&コメントありがとうございます♪

レッドフォードとミア・ファロー版、よかったですね。
この作品は、ディカプリオの魅力で成り立っているなと思います。
もちろん派手なパーティーや、カメラワークのおもしろさや、夢のようなお屋敷、
すばらしい衣装の数々もわくわくさせてくれます。
でもやはり、ギャツビーという人物を描くとき、大人になっても純なところが
ある(表現できる)俳優でないと人物が生きてこないと思うんですね。
その点、ディカプリオはそういうものを持っている俳優だと思います。
私は面白い作品だと思いました。
ベンジャミン・バトンがフィッツジェラルドとは知りませんでした。このお話は
不思議であり、ちょっと悲しい作品でしたね。
by coco030705 (2013-07-10 01:35) 

coco030705

pistacciさんへ
こんにちは。niceとご訪問ありがとうございます♪


by coco030705 (2013-07-10 01:36) 

Naka

こんばんは。
ディカプリオのギャツビー、とても良かったですね♪
映画自体も、小説の世界観をかなり忠実に表現していたのでは
ないかと思います。
今度は、レッドフォードのギャツビーを見直したくなりました(^^。
by Naka (2013-07-10 23:55) 

coco030705

nyonyoさんへ
こんばんは、ようこそ。niceとご訪問ありがとうございます♪


Nakaさんへ
こんばんは。nice&コメントありがとうございます♪

ほんとうに、ディカプリオは成長しながらも、少年のようなところを保ち続けている人だと思いますね。
今、本のほうを一生懸命読んでいます。
レッドフォードのギャツビーもぜひ再見したいですね。

by coco030705 (2013-07-11 00:04) 

アルファルハ

こんにちは、
見ました**時間の関係で3Dでしたが。

本の扉のことばですね!。^^
by アルファルハ (2013-07-11 13:04) 

めい

ロバートレッドフォードのイメージが強いので
避けていましたがディカプリオも適役のようですね
観てみたくなりました^^
by めい (2013-07-11 17:14) 

coco030705

アルファルハさんへ
こんばんは。再びのコメントありがとうございます♪

3Dよかったですか?私も3D版も観てみたくなりました。
男の人の純真さを表現しているのが、本の扉の言葉です。
彼=彼女と置き換えると、女性の純真さを表わす言葉となりますね。
男女とも同じじゃないかな。
by coco030705 (2013-07-11 21:54) 

coco030705

ネオ・アッキーさんへ
こんばんは。niceとご訪問ありがとうございます♪


by coco030705 (2013-07-11 21:56) 

coco030705

めいさんへ
こんばんは、ようこそ。nice&コメントありがとうございます♪

ロバート・レッドフォード版もよかったですね。ディカプリオ版はかなり
現代的に脚色され、カメラワークのおもしろさや、衣装の豪華さなど
も見応えがありました。もしお時間が許せば、ご覧になるのもよろしいかと
存じます。

by coco030705 (2013-07-11 22:07) 

non_0101

こんばんは。
切なくて心に残る物語でしたね。
そして、バズ・ラーマン監督らしい演出も面白かったです。
パーティシーンの豪華さには目を見張りました。
帰りに原作を購入してしまうなんてさすがです~
もう、随分前から気になっているのに、どうしても手に取れなくて…
いつか読む課題図書になってます☆

by non_0101 (2013-07-12 00:12) 

coco030705

nonさんへ
こんばんは。nice&コメントありがとうございます♪

ほんとうに最後は切ない物語でしたね。ディカプリオがとても魅力的でした。
カメラワークがやはりモダンな感じがしました。パーティーシーンの派手な
豪華さはすごかったですね。こんなパーティーに潜入してみたいと思いました。
原作を今読んでいますが、村上春樹の訳は読みやすいと思います。いつか
読んでみてくださいね。
by coco030705 (2013-07-12 01:07) 

GON

coco030705さん、おじゃまします。

リメイクされた華麗なるギャツビー
レッドフォード好きなら気になる映画ですね!
デカプリオ、いいと思います☆
by GON (2013-07-14 09:39) 

coco030705

GONさんへ
こんばんは。お久しぶりです、nice&コメントありがとうございます♪

華麗なるギャツビー、とてもよかったですよ。
ディカプリオの演技、色々な顔を使い分けて、
しかも少年のようなロマンティシズムを持つ男をうまく演じていました。
レッドフォード版も再見してみるつもりです。
by coco030705 (2013-07-15 00:16) 

coco030705

月夜のうずのしゅげさんへ
こんばんは。niceとご訪問ありがとうございます♪

by coco030705 (2013-07-17 21:04) 

coco030705

ffmlさんへ
こんばんは。niceとご訪問ありがとうございます♪

by coco030705 (2013-08-06 20:46) 

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