ポトフ美食家と料理人 [外国映画]
トラン・アン・ユン監督の作品です。「青いパパイヤの香り」「夏至」などの作品があり、私は好きです。
この映画は、料理への情熱で結ばれた美食家と料理人の、愛と人生を描き、2023年・第76回カンヌ国際映画祭で最優秀監督賞を受賞した映画です。最後に予告編を貼りました。よかったらご覧ください。
19世紀末、フランスの片田舎のシャトーに住む美食家ドダン・ブファンは、「食」を追求し芸術にまで高めた。そして彼が閃いたメニューを完璧に再現する天才料理人ウージェニー(ジュリエット・ビノシュ)の評判はヨーロッパ各国に広まっていた。彼らは20年以上も一緒に料理を作り、美食を探求している。彼がレシピを読み、彼女が実践する。ふたりでアイディアを出し合い、ときには一緒に料理をし、親しい美食家仲間を招き食事会をする。
ドダンとウージェニーがつくった料理
ある日、ユーラシア皇太子から晩餐会に招かれたドダンは、ただ豪華なだけの退屈な料理にうんざりする。食の真髄を示すべく、最もシンプルな料理・ポトフで、返礼として皇太子をもてなすことを決めるドダンだった。
ユーラシア皇太子の食事会。(食事そのものの写真はありませんでした)
ドダンは、長年の料理家としてのパートナー、ウージェニーに結婚を申し込み、二人は料理仲間に囲まれて、幸せな結婚式を挙げる。
ガーデンウェディングですが、豪華とかいうのではなくナチュラルで緑が美しく、仲間と美味しい料理とワインに囲まれて、笑いの絶えないすばらしい式でした。
そんな二人の新婚生活が始まったばかりのとき、ウージェニーが倒れてしまう。ドダンはすべて自分の手でつくる渾身の料理で、愛するウージェニーを元気づけようとするが、ドダンの願いもむなしく、ウージェニーは帰らぬ人となったのである。
ドダンは、しばらくの間、食べ物もろくに喉を通らなかった。友人たちが色々美味しいものを持って来てくれるのだが、それも食べられなかった。
しかしドダンは、ユーラシア皇太子をポトフでもてなすために究極のポトフを作らなければならないことは、忘れていなかった。
そこで、ドダンは、ウージェニーに変わる女性の天才料理人を探すべく、さまざまな女性の料理人を自宅に呼んで料理をさせる。しかし、誰一人として、ドダンの味覚を刺激してくれる女性料理人はいなかった。
けれどもドダンは台所で仕事をさせている下働きの少女(後ろ姿の少女)が、料理の味にとても敏感なのを見抜いていた。
そして、ついにある日、ドダンの美食家の友人が、天才料理人と思われる人の料理を持って、ドダンのもとにやって来た。
その料理を一口試食したドダンは、下働きの少女を連れて、新しい天才料理人に会いに行くのだった。この少女を第2の天才料理人に育てるために。
この作品は、ミシュラン3つ星シェフのピエール・ガニェールが料理監修を手がけ、シェフ役で劇中にも登場しています。
フランス料理というのは、種類も量も料理にも多くのワインを用いるし、食べるときもこの料理にはあのワインという風に、ワインとのマリアージュ(マッチング)をとても大切にしている料理なのだということを、改めて気付かされた。
ところで、ウージェニー(ジュリエット・ビノシュ)が料理をする場面があるのだが、大きな銅鍋に玉ねぎや人参やじゃがいもなど、ゴロゴロと入っていて、それを炒めるのがいかにも料理人という感じだったが、彼女の細い腕でさぞ大変だったろうと思う。
ドダン(ブノア・マジメル)も料理をつくるのだが、素人とは思えない手さばきだった。俳優は、その役によって、色々なことをこなさないといけないのが、本当にすごいことだと改めて思う。
監督のトライ・アン・ユンはベトナム人で、13歳の時にフランスに渡ったそうだ。とても知的で、繊細な映画を創る人で、人の心の機微を表現するのに長けていると思う。
本作品はとても楽しい映画で、これをみたら映画のあとは、きっと美味しいものを食べ、いいワインを飲みに行きたいという気持ちになると思う。ポトフを自分で作りたくなるかもしれない。
原題:La Passion de Dodin Bouffant (The Pot-au-Feu)
日本語タイトル:ポトフ美食家と料理人
監督:トライ・アン・ユン 脚本:トライ・アン・ユン
製作:オリビエ・デルボス 出演:ジュリエット・ビノシュ、 ブノア・マジメル、
エマニュエル・サランジュ、 パトリック・ダマンサオ、 ガラテア・べルージュetc.
2023年製作/136分/G/フランス
この映画は、料理への情熱で結ばれた美食家と料理人の、愛と人生を描き、2023年・第76回カンヌ国際映画祭で最優秀監督賞を受賞した映画です。最後に予告編を貼りました。よかったらご覧ください。
19世紀末、フランスの片田舎のシャトーに住む美食家ドダン・ブファンは、「食」を追求し芸術にまで高めた。そして彼が閃いたメニューを完璧に再現する天才料理人ウージェニー(ジュリエット・ビノシュ)の評判はヨーロッパ各国に広まっていた。彼らは20年以上も一緒に料理を作り、美食を探求している。彼がレシピを読み、彼女が実践する。ふたりでアイディアを出し合い、ときには一緒に料理をし、親しい美食家仲間を招き食事会をする。
ドダンとウージェニーがつくった料理
ある日、ユーラシア皇太子から晩餐会に招かれたドダンは、ただ豪華なだけの退屈な料理にうんざりする。食の真髄を示すべく、最もシンプルな料理・ポトフで、返礼として皇太子をもてなすことを決めるドダンだった。
ユーラシア皇太子の食事会。(食事そのものの写真はありませんでした)
ドダンは、長年の料理家としてのパートナー、ウージェニーに結婚を申し込み、二人は料理仲間に囲まれて、幸せな結婚式を挙げる。
ガーデンウェディングですが、豪華とかいうのではなくナチュラルで緑が美しく、仲間と美味しい料理とワインに囲まれて、笑いの絶えないすばらしい式でした。
そんな二人の新婚生活が始まったばかりのとき、ウージェニーが倒れてしまう。ドダンはすべて自分の手でつくる渾身の料理で、愛するウージェニーを元気づけようとするが、ドダンの願いもむなしく、ウージェニーは帰らぬ人となったのである。
ドダンは、しばらくの間、食べ物もろくに喉を通らなかった。友人たちが色々美味しいものを持って来てくれるのだが、それも食べられなかった。
しかしドダンは、ユーラシア皇太子をポトフでもてなすために究極のポトフを作らなければならないことは、忘れていなかった。
そこで、ドダンは、ウージェニーに変わる女性の天才料理人を探すべく、さまざまな女性の料理人を自宅に呼んで料理をさせる。しかし、誰一人として、ドダンの味覚を刺激してくれる女性料理人はいなかった。
けれどもドダンは台所で仕事をさせている下働きの少女(後ろ姿の少女)が、料理の味にとても敏感なのを見抜いていた。
そして、ついにある日、ドダンの美食家の友人が、天才料理人と思われる人の料理を持って、ドダンのもとにやって来た。
その料理を一口試食したドダンは、下働きの少女を連れて、新しい天才料理人に会いに行くのだった。この少女を第2の天才料理人に育てるために。
この作品は、ミシュラン3つ星シェフのピエール・ガニェールが料理監修を手がけ、シェフ役で劇中にも登場しています。
フランス料理というのは、種類も量も料理にも多くのワインを用いるし、食べるときもこの料理にはあのワインという風に、ワインとのマリアージュ(マッチング)をとても大切にしている料理なのだということを、改めて気付かされた。
ところで、ウージェニー(ジュリエット・ビノシュ)が料理をする場面があるのだが、大きな銅鍋に玉ねぎや人参やじゃがいもなど、ゴロゴロと入っていて、それを炒めるのがいかにも料理人という感じだったが、彼女の細い腕でさぞ大変だったろうと思う。
ドダン(ブノア・マジメル)も料理をつくるのだが、素人とは思えない手さばきだった。俳優は、その役によって、色々なことをこなさないといけないのが、本当にすごいことだと改めて思う。
監督のトライ・アン・ユンはベトナム人で、13歳の時にフランスに渡ったそうだ。とても知的で、繊細な映画を創る人で、人の心の機微を表現するのに長けていると思う。
本作品はとても楽しい映画で、これをみたら映画のあとは、きっと美味しいものを食べ、いいワインを飲みに行きたいという気持ちになると思う。ポトフを自分で作りたくなるかもしれない。
原題:La Passion de Dodin Bouffant (The Pot-au-Feu)
日本語タイトル:ポトフ美食家と料理人
監督:トライ・アン・ユン 脚本:トライ・アン・ユン
製作:オリビエ・デルボス 出演:ジュリエット・ビノシュ、 ブノア・マジメル、
エマニュエル・サランジュ、 パトリック・ダマンサオ、 ガラテア・べルージュetc.
2023年製作/136分/G/フランス
@ミックさんへ
こんばんは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
鉄腕原子さんへ
こんばんは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2024-01-13 23:46)
筋立て、面白いですね。
御元気で何よりです。
むかし人間なので食事は「食べられたらいい」がベースですよ。
by 夏炉冬扇 (2024-01-14 07:59)
coco030705さん おはようございます。
写真から魅力的な雰囲気が伝わってきます。見てみたい映画です。
by SORI (2024-01-14 11:18)
夏炉冬扇さんへ
こんにちは。nice!&コメントありがとうございます♪
夏炉冬扇さんは、いつも取れたてのお野菜やらを食べていらっしゃるのが、すばらしいですね。食べ物の基本は、新鮮な素材をいただくことですものね。
SORIさんへ
こんにちは。nice!&コメントありがとうございます♪
SORIさんは、グルメでいらっしゃるので、この作品、楽しめると思いますよ。ぜひご覧になってみてください。
by coco030705 (2024-01-14 12:35)
じーバトさんへ
こんにちは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
xml_xslさんへ
こんにちは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
ハマコウさんへ
こんにちは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
tarouさんへ
こんにちは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
ニコニコファイトさんへ
こんにちは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
ゆきちさんへ
こんにちは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2024-01-14 12:42)
ほんとに、ポトフが食べたくなってきました。
どうしよう・・・(笑)
by angie17 (2024-01-14 14:51)
angie17さんへ
こんにちは。nice!&コメントありがとうございます♪
私もポトフが食べたいです。時間がかかるでしょうね。
でも、今の時期が一番おいしいのではないでしょうか。
by coco030705 (2024-01-14 15:26)
ryo1216さんへ
こんばんは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2024-01-14 16:59)
mayuさんへ
こんばんは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2024-01-14 17:01)
lequicheさんへ
こんばんは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2024-01-14 20:26)
芝浦鉄親父さんへ
こんばんは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2024-01-15 02:14)
美味しそうなお料理が登場する映画ですね。予告編動画を探してみてみました。
料理の写真の2枚目のケーキ、作る時、大胆にアイスを盛って塗ってたのが意外でした^^。
卓上で青い炎に包まれたケーキ、そそられます。
by Inatimy (2024-01-15 05:56)
お早うございます、千光寺公園にコメントを
有難うございました。
恋人の聖地に、ふさわしい仲良しニャンズ象が
可愛かったです。
ポトフ、食べたこと有るかな・・・、映画を見ないと
分からないですね。
by tarou (2024-01-15 08:03)
Inatimyさんへ
こんばんは。nice!&コメントありがとうございます♪
お料理も、美しいというより味にこだわって究極の「おいしいもの」を追求している美食家と料理人なんですね。だから、写真のお料理を見ても、そんなに洗練された感じはしないけど、食べたらおいしいだろうなって、思わせますね。
動画、添付したほうがいいですね。ありがとうございます!
by coco030705 (2024-01-15 17:35)
tarouさんへ
ニャンズ、本当にかわいいですね。
「ポトフ美食家と料理人」の記事に、予告編を貼りました。
佳かったら、ご覧くださいね。
ポトフは、野菜の煮込み料理です。根菜類が多いと思いますが、
それをコトコト、コトコト煮込んで野菜のうまみの出たスープを味わい、ついでに野菜も食べるという料理です。
by coco030705 (2024-01-15 18:46)
sanaさんへ
こんばんは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2024-01-15 18:48)
こんばんは、、
文章を読み続けていると、そのまま映画を観ているような感覚に
そして料理の香りと美味しさ、文章のうまさもが伝わって来ます。
そう、映画のあとはポトフが気になりますね。^^
by アルファルハ (2024-01-15 23:21)
アルファルハさんへ
こんばんは。nice!&コメントありがとうございます♪
私はいつも思っているのですが、自分は観た映画について、書きすぎかなって。そこらあたりが、うまく伏せて、解説を読む人に考えてもらう方が、本当はいいと思うのですが、どうしても教えたくなって、書いてしまいます。どうもね。あまりよくないと思うのですが。
ポトフが食べたくなる映画ですね。近々、自分でつくってみようと思います。
by coco030705 (2024-01-15 23:44)
料理ってハマりますよねぇ
昨年 チリにハマって何度も作りました
鉄鍋まで買っちゃいましたよ
by (。・_・。)2k (2024-01-16 20:59)
(。・_・。)2kさんへ
こんばんは。nice!&コメントありがとうございます♪
そうですね、料理もハマるとそればかり作っちゃいますよね。
私は今は、煮物かな。ポトフじゃなくて昆布とカツオの出汁で炊く煮物ですけど。(=^・^=)
by coco030705 (2024-01-16 21:11)
ぼんぼちさんへ
こんにちは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2024-01-20 14:21)
コメントありがとうございます。
2枚目の絵はゴッホです。
正解です。
by ニコニコファイト (2024-01-21 08:33)
ポトフは大好きでよく作りますが、ぼくの場合その日の気分によって味が変わるのが難点ですが、まぁそれも位以下と思っています。料理にまつわる映画は見るのが好きです。「マーサの幸せレシピ」も好きでした。
by gillman (2024-01-21 11:39)
ニコニコファイトさんへ
やはりそうでしたか。色がゴッホとは違って、暖色系でいいですね。
入選しますように。
by coco030705 (2024-01-21 13:00)
gillmanさんへ
こんにちは。nice!&コメントありがとうございます♪
gillmanさんは料理をなさるのですね。ポトフを作られるのですか!
すばらしい。家庭料理はそのときの材料や料理する人の状態によって
味が変わるのが当たり前ですよね。私も作ってみようかな!
他にいい料理の映画として「バベットの晩餐会」があります。
これは、デンマークの小さな漁村に住む初老の姉妹のもとに、パリコミュ―ンで家族を失ったバベットという女性がやってきて、長年家政婦として勤めます。そしてある日、奇跡的にも、宝くじが当たり、大金をてにいれます。バベットは、姉妹と村人のために、豪華な晩餐会を開くというおはなしです。バベットがお世話になった人々のために、自分のお金を使って美味しい料理をつくることに、感動しました。DVDでご覧になれますよ。
by coco030705 (2024-01-21 13:33)
あ、そのDVD持ってますがまだ観てませんでした、早速観ます。ありがとうございます。
by gillman (2024-01-21 16:04)
gillmanさん
バベット……のDVDお持ちなんですね。よかったです☆
by coco030705 (2024-01-21 21:30)
コザックさんへ
こんばんは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2024-01-29 18:17)
しゅんさんへ
こんばんは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2024-02-23 22:36)
うりくまさんへ
こんばんは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2024-02-27 22:56)
青パパイヤと申せば、タイ料理のソムタムですね(^o^)
唐辛子とニンニクを沢山入れるので物凄く辛いです(゜ω゜)
でも、何故かビールに合うのが不思議でした(^_-)
ポトフ・・・家庭料理ですよね(-_-) そこが腕の見せ所?
本格的な料理人が作るポトフって気になりますよね(^_^)
by kontenten (2024-03-20 16:09)
kontentenさんへ
こんばんは。nice!&コメントありがとうございます♪
青パパイヤはタイ料理やベトナム料理も使うように思います。
ベトナム料理は全然辛くないのです。だからベトナム人たちは、タイ料理や韓国料理が苦手なんですよ。私もマイルドな辛さが好きです。
ポトフって、誰でも美味しく作れそうですが、やはり味を追求する人の料理は一味ちがうのでしょうね。
by coco030705 (2024-03-21 00:22)
nachicさんへ
こんばんは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2024-03-26 21:32)
のらんさんへ
こんばんは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2024-04-19 22:36)