ボヴァリー夫人とパン屋 [外国映画]
ファブリス・ルキーニはまだ彼が若いころよくエリック・ロメールの映画に出演していた。私は「満月の夜」あたりからエリック・ロメールの映画を観ていたので、今回とてもいい感じに年を重ねたファブリス・ルキーニを観て嬉しくなった。彼はコメディを得意としている俳優なので、今回も特に最後のほうが面白かった。
フランス西部にあるノルマンディー地方。マルタン(ファブリス・ルキーニ)はパリで12年間出版社に勤めた後、穏やかな生活を求めて田園風景の広がる故郷の村に戻り、家業のパン屋を継いだ。単調な日々を過ごす中、文学が唯一の彼の心の拠り所だった。ある日、向かいにイギリス人の夫婦が引っ越してきた。二人の名前は、ジェマ(ジェマ・アータートン)とチャーリー・ボヴァリー(ジェイソン・フレミング)。愛読しているフローベールの名作『ボヴァリー夫人』の舞台となった地に登場人物と同じ名前の夫婦が現れたことにマルタンの胸は騒ぎ、とりわけ小説同様に奔放なジェマから目が離せなくなる。ジェマもまたマルタンの作るパンの芳醇な香りの虜になり、ボヴァリー夫妻とマルタンは親交を深めていく。次第にマルタンの脳裏では小説の世界と現実とが入り混じった妄想が広がっていった。やがてジェマが夫に隠れて、近所の豪邸に住む若くて美しい青年エルヴェ(ニールス・シュナイダー)と密会するようになり、ジェマが『ボヴァリー夫人』同様に破滅の道をたどらないか案じたマルタンは、ある行動に出る……。(goo映画より)
ジェマ・アータートンとファブリス・ルキーニ
面白い映画だった。フランスの田園地方の風景がきれいで、マルタン(ファブリス・ルキーニ)が経営するパン屋さんのパンがすごくおいしそうだった。やはりフランスのパンはおいしさが日本のとは違うのだろうという気がする。
ファブリス・ルキーニは軽妙にパン屋の主人マルタンを演じていた。そしてマダムボヴァリーのジェマ(ジェマ・アータートン)がとてもきれいで素敵だ。この女優さんの持ち味として、色っぽい感じがした。そして奔放さも感じさせる人だった。彼女は豪邸の青年エルヴェと密通するのだが、このエルヴェを演じたニールス・シュナイダーがギリシャ彫刻を思わせるような美青年だった。それが以前行ったフィレンツェのアカデミア美術館(ご存知の方も多いと思うが)にあるミケランジェロのダビデ像そっくりだったのだ。本当にびっくり!
ニールス・シュナイダーとジェマ・アータートン
物語は奔放なマダムボヴァアリー(=ジェマ)をとりまく夫、パン屋のマルタン、エルヴェ青年、そしてジェマの元恋人の中年男を巻き込んで意外な方向へと進む。結局ジェマは最後は亡くなってしまうのだが、もしこれが日本映画だったら、男性同士が三つ巴の戦いになって陰々滅滅な結末になってしまうかもしれない。けれどもさすがフランス映画、思わずクスリと笑ってしまうような結末になっているのだ。
そしてジェマの葬儀が終わり夫が去っていったその空家に今度引っ越してきたのは、なんとロシア美人のアンナ(・カレーニナ)だった!そしてまたマルタンの妄想と心配が始まるのである。このときかかるエンディングの音楽がロシア民謡だったので大笑いで劇場を去ることができたのである。とにかくフランス映画のエスプリが詰まった粋な映画だった。フランス好きの方はご覧になると面白いと思う。
原題:GEMMA BOVERY 監督:アンヌ・ファンテーズ 出演:ファブリス・ルキーニ、
ジェマ・アータートン、 ジェイソン・フレミング、 ヴァレリー・ジュベール、 ニールス・シュナイダー
2014年 フランス
フランス西部にあるノルマンディー地方。マルタン(ファブリス・ルキーニ)はパリで12年間出版社に勤めた後、穏やかな生活を求めて田園風景の広がる故郷の村に戻り、家業のパン屋を継いだ。単調な日々を過ごす中、文学が唯一の彼の心の拠り所だった。ある日、向かいにイギリス人の夫婦が引っ越してきた。二人の名前は、ジェマ(ジェマ・アータートン)とチャーリー・ボヴァリー(ジェイソン・フレミング)。愛読しているフローベールの名作『ボヴァリー夫人』の舞台となった地に登場人物と同じ名前の夫婦が現れたことにマルタンの胸は騒ぎ、とりわけ小説同様に奔放なジェマから目が離せなくなる。ジェマもまたマルタンの作るパンの芳醇な香りの虜になり、ボヴァリー夫妻とマルタンは親交を深めていく。次第にマルタンの脳裏では小説の世界と現実とが入り混じった妄想が広がっていった。やがてジェマが夫に隠れて、近所の豪邸に住む若くて美しい青年エルヴェ(ニールス・シュナイダー)と密会するようになり、ジェマが『ボヴァリー夫人』同様に破滅の道をたどらないか案じたマルタンは、ある行動に出る……。(goo映画より)
ジェマ・アータートンとファブリス・ルキーニ
面白い映画だった。フランスの田園地方の風景がきれいで、マルタン(ファブリス・ルキーニ)が経営するパン屋さんのパンがすごくおいしそうだった。やはりフランスのパンはおいしさが日本のとは違うのだろうという気がする。
ファブリス・ルキーニは軽妙にパン屋の主人マルタンを演じていた。そしてマダムボヴァリーのジェマ(ジェマ・アータートン)がとてもきれいで素敵だ。この女優さんの持ち味として、色っぽい感じがした。そして奔放さも感じさせる人だった。彼女は豪邸の青年エルヴェと密通するのだが、このエルヴェを演じたニールス・シュナイダーがギリシャ彫刻を思わせるような美青年だった。それが以前行ったフィレンツェのアカデミア美術館(ご存知の方も多いと思うが)にあるミケランジェロのダビデ像そっくりだったのだ。本当にびっくり!
ニールス・シュナイダーとジェマ・アータートン
物語は奔放なマダムボヴァアリー(=ジェマ)をとりまく夫、パン屋のマルタン、エルヴェ青年、そしてジェマの元恋人の中年男を巻き込んで意外な方向へと進む。結局ジェマは最後は亡くなってしまうのだが、もしこれが日本映画だったら、男性同士が三つ巴の戦いになって陰々滅滅な結末になってしまうかもしれない。けれどもさすがフランス映画、思わずクスリと笑ってしまうような結末になっているのだ。
そしてジェマの葬儀が終わり夫が去っていったその空家に今度引っ越してきたのは、なんとロシア美人のアンナ(・カレーニナ)だった!そしてまたマルタンの妄想と心配が始まるのである。このときかかるエンディングの音楽がロシア民謡だったので大笑いで劇場を去ることができたのである。とにかくフランス映画のエスプリが詰まった粋な映画だった。フランス好きの方はご覧になると面白いと思う。
原題:GEMMA BOVERY 監督:アンヌ・ファンテーズ 出演:ファブリス・ルキーニ、
ジェマ・アータートン、 ジェイソン・フレミング、 ヴァレリー・ジュベール、 ニールス・シュナイダー
2014年 フランス
yukkoさんへ
こんにちは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
tweet_2さんへ
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bee-15さんへ
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by coco030705 (2015-08-26 07:41)
りんこうさんへ
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by coco030705 (2015-08-26 07:42)
怪しい探麺隊さんへ
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by coco030705 (2015-08-26 07:43)
コザックさんへ
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sugoimonoさんへ
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by coco030705 (2015-08-26 11:26)
AKIさんへ
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gacha-gachaさんへ
こんばんは、ようこそ。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2015-08-26 18:17)
月夜のうずのしゅげさんへ
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by coco030705 (2015-08-26 20:37)
mayuさんへ
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syaronさんへ
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by coco030705 (2015-08-27 01:33)
uminokajinさんへ
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by coco030705 (2015-08-27 10:13)
ネオ・アッキーさんへ
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by coco030705 (2015-08-27 18:11)
これ、予告編で見て、ちょっといいな、と思っていたのですが、ここを読んで、ますます行く気になりました。最後が暗い終わりかと案じていたのですが、ロシア民謡で明るくなら大丈夫ね。
by TaekoLovesParis (2015-08-27 23:46)
こんにちは。
笑っちゃいけないかもと思いつつも、ついつい笑わされてしまう作品でした。
ジェマ・アータートンは綺麗でしたね~ 誰もが恋をしてしまうのも納得です。
ファブリス・ルキーニの演技も最高でした。
さすがはフランス映画ですね☆
by non_0101 (2015-08-28 12:52)
退屈な日々
思いがけない 出会い
人って 刺激が欲しい。
さすが 映画 美男子 美女
まさに 映画ですね。^^
by iruka (2015-08-28 17:52)
Taekoさんへ
こんばんは。nice!&コメントありがとうございます♪
この映画に出てくるマルタンのパンが本当においしそうです。まるで焼きたてのいい匂いが漂ってくるような感じです。Taekoさんならフランスのパンのおいしさをよく御存じでしょうね。
それからこの映画、最初はこの先どうなるのかと思ってしまうような展開なんですが、さにあらず。どうぞ安心してこの上質のコメディーを楽しんでくださいませ。
by coco030705 (2015-08-28 20:54)
nonさんへ
こんばんは。nice!&コメント&TBありがとうございます♪
ほんとについつい笑わせるのが、このコメディーのうまさでしょうね。
ジェマ・アータートンはとても魅力的な女優さんでしたね。4人もの男性から想われるのもうなずけました。ファブリス・ルキーニはいい持ち味をだしてましたよね。素敵な感じに老けていたので嬉しかったです。♡
by coco030705 (2015-08-28 21:06)
irukaさんへ
こんばんは。nice!&コメントありがとうございます♪
マルタンの想像力のお蔭で色々な事件が起こって面白かったですよ。
美男美女はやっぱり永遠のあこがれですね。
by coco030705 (2015-08-28 21:09)
trending-nowさんへ
こんばんは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2015-08-28 21:13)
映画ポスターの3人の俳優さんの視線が、物語ってますね^^。
予告編も見ましたが、なかなか面白そう。
しかも、今度はアンナ・カレーニナ。
アンナさんの後は、結末を心配することのない、
もっとハッピーな暮らしを送る本の主人公の名に似た人が
引っ越してくるといいですね・・・でないと、パン屋さん、大変だもの^^;。
by Inatimy (2015-08-28 21:52)
Inatimyさんへ
こんばんは。nice!&コメントありがとうございます♪
3人の視線、ほんとにそうですね。おっしゃるとおりです。
パンを焼く場面、とてもおいしそうでした。いい匂いが漂ってくるみたいです。アンナのストーリーはどうなるのか、観てみたい気がしますね。
ファブリス・ルキーニの演技が良かったと思います。もし機会があればご覧になってみてくださいませ。
by coco030705 (2015-08-28 23:22)
アルファルハさんへ
こんばんは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2015-08-28 23:24)
これは、また、フランスらしい粋な設定のストーリーですね♪
パン屋のおじさんの妄想なんだ〜(^.^)
by のらん (2015-08-29 11:46)
のらんさんへ
こんにちは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
そうなんです。パン屋のおやじさんが、ボヴァリー夫人の小説の大ファンで、たまたま隣に越してきた小説と同じ名字のボヴァリーさん宅の奥さんがとっても魅力的だったんで、心惹かれその人を頭の中でヒロインに仕立てちゃうんですよ。そして自分で物語を創っていくわけです。これって結構ストーカーっぽい?なんて思いました。(笑) こんな風にコメディーにしてしまうのは、さすがフランス映画です。
by coco030705 (2015-08-29 14:17)
ryo1216さんへ
こんにちは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2015-08-30 12:00)
こんばんは、、
いいなぁ〜フランス映画ののどかさ、そんな香り漂うパンを
手に映画観たいです。。ˆˆ
by アルファルハ (2015-08-30 23:08)
アルファルハさんへ
こんにちは。コメントもありがとうございます♪
そうでしょう!パン、ほんとにおいしそうでした。フランスの田園風景もいいものですね。あんな中でパンを食べたらおいしいだろうなぁと思いました。映画もとても面白くておすすめですよ。(^^)
by coco030705 (2015-08-31 08:13)
gillmanさんへ
こんばんは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2015-08-31 18:26)
こんばんは。
面白そうな映画ですね♪
ぜひ観たい!と思いました。
(DVDになっちゃうかも知れませんが・・・)
9月以降も観たい映画が多くて迷っています。
by Naka (2015-09-02 01:28)
Nakaさんへ
こんにちは。nice!&コメントありがとうございます♪
とても面白かったですよ。ファブリス・ルキーニの軽妙な演技をぜひ楽しんでくださいね。9月からまた続々といい映画が来ますよね。もっと時間があればいいのに!
by coco030705 (2015-09-02 07:57)
SORIさんへ
こんばんは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2015-09-03 22:06)
さらまわしさんへ
こんばんは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2015-09-04 17:46)
たこさんへ
こんばんは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2015-09-04 22:24)
シルフさんへ
こんにちは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2015-09-05 08:25)
beeと申します。
「アメリカン・ムービーしか観ない内はまだガキだ」と言った人がいました。
納得。
by 空の下 (2015-09-05 19:45)
beeさん(空の下さん)へ
こんばんは!初めまして、かしら?いつもサイトはのぞかせていただいているのですが、確か交代で書かれてるんですよね。
nice!&コメントありがとうございます♪
アメリカン・ムービーも私好きです☆ このフランス映画はユーモアがあってとてもおもしろいですよ。よろしかったらどうぞ。
by coco030705 (2015-09-05 22:54)
たまに、無性にヨーロッパ映画が観たくなる時があります。ノルマンディーが舞台というだけで好いなぁ〜と思ってしまいます。
by gillman (2015-09-06 00:07)
gillmanさんへ
こんばんは。コメントもありがとうございます♪
ノルマンディーの風景、とても美しかったです。映画のほうもかなりおかしいので、よろしかったら息抜きにご覧くださいませ。
by coco030705 (2015-09-06 20:39)
nyonyoさんへ
こんばんは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2015-09-07 23:02)
大和さんへ
こんにちは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2015-09-08 15:15)
cocoさん、見て来ました!ノルマンディの田舎の景色が清々しく、ジェマは顔もスタイルも良くて魅力的、ヒネリもあって面白かったです。フランス映画っぽいですねー。ラスト、cocoさんのおっしゃる通り、ロシア民謡のコーラスが聞こえてきて、笑えますねー。
原作は読んだけど、覚えてないので、あらすじを確認して、見に行きました。エマ・ボヴァリーをジェマ・ボヴァリーにして、原作の夫シャルルを英語のチャーリー。原作では、ヒ素を飲んで自殺を図るから、ヒ素に強い拒否反応のマルタン。何よりもボヴァリー夫妻を英国人にしてるのが、上手いですね。フランスに馴染もうとするジェマをマルタンが助けるという筋書き。突然、現れる資産家の家の美青年は巻き毛で、役にぴったり。裸の後姿は、ほんと、彫刻のようでしたね。
ファブリス・ルキーニは、cocoさんが記事になさってる「危険なプロット」の先生ですね。先生役の時、ウッディアレン似と思ったのは、メガネのせいで、今回はジェマに夢中になるパン屋のおじさんマルタン、なりきってましたね。眼をまんまるにして、「大丈夫か?」と見張ってる、一途さが、可笑しさををよぶほどでした。「スパニッシュ・アパートメント」では、気難しいおじさん役だったんですよ。
ボヴァリー家の隣家の英仏カップル、奥さん役、細い人でしょ。「モジリアーニ」という映画で、恋人ジャンヌだった人。
予告編から、これほどの面白さを感じられなかったので、cocoさんのおすすめで見てよかったです。
by TaekoLovesParis (2015-09-14 22:54)
Taekoさんへ
こんばんは。再コメントもありがとうございます♪
フランス通のTaekoさんがフランス映画っぽいとおっしゃるんですから、
よかったです。登場人物の名前ももじっているし、ファブリスの演技が絶妙でおかしいですよね。やはり一流のコメディー俳優という気がします。
彼は色々な役で出ていますよね。「危険なプロット」は記憶に新しいですね。「スパニッシュ…」も好きな映画でしたが、彼が出ているのは忘れてました。
「モジリアーニ」も観ました。あの恋人役の人が出てたとは、Taekoさんの記憶力の良さと知識の豊富さに脱帽です。
これはほんとに拾いものの映画でした。ファブリス・ルキーニが出演していなかったらみていないかもです。ハリウッドなどのメジャー作品もいいのですが、またこういう粋で面白いフランス映画がみたいですね。
by coco030705 (2015-09-14 23:33)