SSブログ

ジェーン・エア [外国映画]

 1847年に発表されて以来、今日まで165年間も読み継がれているシャーロット・ブロンテの不朽の名作「ジェーン・エア」。今回の作品は、「アリス・イン・ワンダーランド」のミア・ワシコウスカと「SHAME -シェイム-」のマイケル・ファスベンダー主演である。


5452070285ba975fbbd5bf40d8e51d6e.jpg


 幼い頃に両親を亡くし、冷血な伯母の下で虐げられてきた少女ジェーン・エア(ミア・ワシコウスカ)。やがて入れられた寄宿学校でも、教師たちから理不尽な扱いを受ける日々。それでも決して屈することのないジェーンは、卒業後、由緒正しいロチェスター家で家庭教師の職を得る。ある日ジェーンは、気難しい屋敷の主人ロチェスター(マイケル・ファスベンダー)を落馬させてしまう。しかしロチェスターは、ジェーンの自立した立ち居振る舞いに好感を抱き、次第に2人は強く惹かれ合っていくのだったが…。(allcinema ONLINE)

 ミア・ワシコウスカは「アリス・イン・ワンダーランド」を観て以来、注目していた女優さんである。ジェーン・エアという、清らかさの中に強い意志を秘め、どんな逆境からも立ち上がって行動するというキャラクターにぴったりの人だった。

 物語は一筋縄ではいかず、ドラマティックである。ジェーンはロチェスターと結婚までこぎつけたが、式の最中にこの結婚は無効だと知らされる。屋敷の奥の部屋にはロチェスターの、精神に異常をきたした妻の存在があったのだった。それを知ったジェーンは屋敷を飛び出し、リバース家に身を寄せる。そこには兄と二人の妹が暮らしていて、快くジェーンを家族として迎えてくれたのだった。
 しかし平穏な日々は続かず、兄のセント・ジョン・リバース(ジェイミー・ベル)はある日、インドへ赴任するためジェーンに妻となって自分に伴ってインドへいっしょに行くよう、半ば命令のようにジェーンを説得しようとするのだった。そこにはロチェスターのような愛は感じられなかった。

 自分はやはりロチェスターを愛していると悟ったジェーンは、再びロチェスター家を訪れるが、そこには屋敷の焼け跡があるのみだった。それは狂気の妻が放火し、火事になったからだった。そして焼け跡から視力を失ったロチェスターが現れ、ジェーンはその胸に飛び込んで、二人はお互いの愛を確かめ合うのだった……。

 家族も頼れるものもないジェーン・エアは、精神的かつ経済的に自立しようとする。その生き方は小説が発表された1847年には衝撃的であった。自分を信じそして本当の愛を見極めたジェーン。一時は障害によってその愛が試されたのだが、心の真実は揺らぐことがなく、最後には心の声に従って本当の愛を手に入れたのだった。

 ジェーン・エアこそ、現代にも通じる潔い女性であり、その生き方こそが女性に幸せをもたらすのかもしれない。長い間この小説が読み継がれてきた所以だろう。


原題:JANE EYRE   監督:キャリー・ジョージ・フクナガ   出演:ミア・ワシコウスカ、
マイケル・ファスベンダー、 ジェイミー・ベル、 ジュディ・デンチetc.
2011年 イギリス/アメリカ

 

 

 

 







nice!(13)  コメント(15)  トラックバック(1) 
共通テーマ:映画

nice! 13

コメント 15

coco030705

xml_xslさんへ
こんばんは。nice! ありがとうございます♪
by coco030705 (2012-06-16 00:57) 

coco030705

ryo1216さんへ
こんにちは。nice! ありがとうございます♪


怪しい探麺隊さんへ
こんにちは。nice! ありがとうございます♪


マンチ軍団さんへ
こんにちは。nice! ありがとうございます♪

by coco030705 (2012-06-16 09:42) 

non_0101

こんにちは。
自分の道を自分で決めて歩んでいこうとするジェーンの生き方に共感しました。
美しい風景と衣装、そしてミア・ワシコウスカの清楚な美しさも印象的でしたね☆
by non_0101 (2012-06-16 11:33) 

coco030705

nonさんへ
こんばんは。nice&コメント&TBありがとうございます♪

荒涼とした風景もすばらしかったし、衣装もよかったですね。
ミア・ワシコウスカ、この次はどんな作品に出るのか楽しみです。
いい映画でしたね☆
by coco030705 (2012-06-16 18:16) 

coco030705

GONさんへ
こんばんは。nice! ありがとうございます♪
by coco030705 (2012-06-16 18:17) 

coco030705

Taekoさんへ
こんばんは。nice! ありがとうございます♪
by coco030705 (2012-06-16 23:26) 

TaekoLovesParis

以前のゼフィレッリ監督の「ジェーン・エア」は見ました。
ビスコンティの助手をつとめ、映画監督だけでなく、オペラ演出をたくさんしているゼフィレッリなので、映像がきれいでした。ジェーンは、シャルロット・ゲンズブールだったので、今回のミアの方が、英国女性らしいと思います。
見るのが楽しみです。
by TaekoLovesParis (2012-06-16 23:32) 

coco030705

Taekoさんへ
コメントもありがとうございます♪
「ジェーン・エア」はこれまでに何回も上映されていますね。
シャルロット・ゲンズブールのも観ました。これもよかったと記憶しています。
今回のミア・ワシコウスカはオーストラリア人です。きりっとしていて好きですね。衣装も全部手作りで、昔の服のように仕立ててあったので、着ていると
とても苦しかったのだそうです。(ミアのインタビューで)そのころの束縛が多かった女性の気持ちがわかったといっていました。色などは地味なんですがとっても素敵な衣装でしたよ。
それから英国の荒涼とした自然のすごさも感じました。さながら、ジェーン・エアの心を表わしていたかのようです。

by coco030705 (2012-06-17 00:01) 

coco030705

月夜のうずのしゅげさんへ
こんにちは。nice! ありがとうございます♪


by coco030705 (2012-06-17 09:42) 

キキ

こんにちは。
女性が経済的に自立して生きていくのが難しい時代のお話ですね。
大阪では大阪ステーションシティシネマのみでの上映みたいですね、見逃してました。
アカデミー賞の衣装デザイン賞にノミネートされていましたので
衣装も注目だったでしょう。

by キキ (2012-06-17 18:35) 

coco030705

キキさんへ
こんばんは。nice&コメントありがとうございます♪

この間レディス・ディに行ったら、満杯でしたよ。人気ですね~。
これはお勧めです。監督が「闇の列車、光の旅」のキャリー・ジョージ・フクナガですから。ジェーンの強さをカッコよく感じました。
衣装は色は地味なんですが、とてもシンプルで素敵でしたよ。昔の縫製の仕方で作ったので、ミアは着るととっても窮屈で苦しかったんだそうです。インタビューでいってました。おかげでこの時代の女性が束縛が多くて生きにくかっただろうということがよくわかったのだそうです。時間があったらぜひ!
by coco030705 (2012-06-17 20:08) 

coco030705

yukkoさんへ
こんばんは。nice! ありがとうございます♪


by coco030705 (2012-06-17 23:22) 

coco030705

ブラザーボブかきもとさんへ
こんばんは。nice! ありがとうございます♪

by coco030705 (2012-06-18 20:28) 

coco030705

マチャさんへ
こんばんは。nice! ありがとうございます♪
by coco030705 (2012-06-21 18:35) 

coco030705

gillmanさんへ
こんばんは。nice! ありがとうございます♪
by coco030705 (2012-06-24 21:10) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 1