藤田嗣治展(兵庫県立美術館) [アート・カルチャー]
7月~9月に神戸の兵庫県立美術館で開催していた藤田嗣治展(レオナ-ル・フジタ)展に行って来ました。フジタ生誕130年記念の展覧会です。

私は藤田の猫の絵が特に好きで、藤田の展覧会は必ず行ってます。今回も画家自身と猫、女性や少女と猫などの絵があり、人物も猫もよく描かれていました。藤田が最晩年になぜフランス国籍をとったのか疑問だったんですが、それは戦時中無理やり描かされた戦争画を終戦後、画壇から批判され、ひどく傷付いたことが理由とわかりました。とてもいい展覧会でした。
展覧会の構成
Ⅰ 模索の時代 1909~1918
第一次世界大戦が勃発し、日本からの仕送りも途絶え、苦しいパリでの生活の中で、自分だけの表現を目指して試行錯誤の日々。

自画像

パリ近郊の風景画
Ⅱ パリ画壇の寵児 1919~1929
サロン・ドートンヌで6点の作品が入選し、乳白色の裸婦像で注目を集める。そして日本人で初めて大きな成功を手に入れた・







猫と犬両方描かれているのが珍しいですね。
Ⅲ さまよう画家 1930~1937
1930年代アメリカから中南米、中国そして日本と各地を転々としながら制作を続けた。作風も鮮烈な色彩で風俗的な主題を描いた。

カーナバルの後

客人(沖縄)
Ⅳ 戦争と国家 1938~1048
藤田は第2次世界大戦勃発のため、帰国し国家の要請で戦争画を描き、それが当時の日本人に評価された。

アッツ島玉砕
Ⅴ フランスとの再会 1949~1963
戦後日本の画壇から、戦争が制作の責任を問う議論の数々に傷ついた藤田は、1949年日本を離れパリに戻る。そして懐かしいパリの街並みや子供、優美な婦人像を頻繁に描くようになる。



Ⅵ 平和の祈り 1952~1968
カトリックの洗礼を受けた1959年以降、藤田はそれまであまり描くことのなかった宗教画を描きます。そしてランスの平和礼拝堂(通称フジタ・チャペル)の壁画制作に晩年をささげるのでした。
藤田はフランス人3名と日本人2名の計5名の女性と恋愛したり結婚したりしています。でも最後は日本人の奥様でした。藤田はある意味不幸な人だと思います。日本では受け入れられなくて、戦争で傷付きフランスにしか居場所がなく、帰化したのですから。でもフランスでこそ、自分の才能を開花することができたのです。波乱万丈な人生でしたね。


最後に私の好きな藤田の猫の絵を何枚か載せておきます。(展覧会には出ていません)





私は藤田の猫の絵が特に好きで、藤田の展覧会は必ず行ってます。今回も画家自身と猫、女性や少女と猫などの絵があり、人物も猫もよく描かれていました。藤田が最晩年になぜフランス国籍をとったのか疑問だったんですが、それは戦時中無理やり描かされた戦争画を終戦後、画壇から批判され、ひどく傷付いたことが理由とわかりました。とてもいい展覧会でした。
展覧会の構成
Ⅰ 模索の時代 1909~1918
第一次世界大戦が勃発し、日本からの仕送りも途絶え、苦しいパリでの生活の中で、自分だけの表現を目指して試行錯誤の日々。

自画像

パリ近郊の風景画
Ⅱ パリ画壇の寵児 1919~1929
サロン・ドートンヌで6点の作品が入選し、乳白色の裸婦像で注目を集める。そして日本人で初めて大きな成功を手に入れた・







猫と犬両方描かれているのが珍しいですね。
Ⅲ さまよう画家 1930~1937
1930年代アメリカから中南米、中国そして日本と各地を転々としながら制作を続けた。作風も鮮烈な色彩で風俗的な主題を描いた。

カーナバルの後

客人(沖縄)
Ⅳ 戦争と国家 1938~1048
藤田は第2次世界大戦勃発のため、帰国し国家の要請で戦争画を描き、それが当時の日本人に評価された。

アッツ島玉砕
Ⅴ フランスとの再会 1949~1963
戦後日本の画壇から、戦争が制作の責任を問う議論の数々に傷ついた藤田は、1949年日本を離れパリに戻る。そして懐かしいパリの街並みや子供、優美な婦人像を頻繁に描くようになる。



Ⅵ 平和の祈り 1952~1968
カトリックの洗礼を受けた1959年以降、藤田はそれまであまり描くことのなかった宗教画を描きます。そしてランスの平和礼拝堂(通称フジタ・チャペル)の壁画制作に晩年をささげるのでした。
藤田はフランス人3名と日本人2名の計5名の女性と恋愛したり結婚したりしています。でも最後は日本人の奥様でした。藤田はある意味不幸な人だと思います。日本では受け入れられなくて、戦争で傷付きフランスにしか居場所がなく、帰化したのですから。でもフランスでこそ、自分の才能を開花することができたのです。波乱万丈な人生でしたね。


最後に私の好きな藤田の猫の絵を何枚か載せておきます。(展覧会には出ていません)




はじめてのDORAKENさんへ
こんばんは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2016-10-11 23:06)
こんばんは
私もなぜ帰化したのか疑問だったんですよね
最晩年は優しい気持ちになれないと描けないような作品が多いような気がします。。
by コザック (2016-10-12 01:06)
コザックさんへ
こんにちは。nice!&コメントありがとうございます♪
そうですね、フジタもやっぱり戦争の犠牲者だったんですよね。本当に気の毒だったと思います。けれどもフランスという芸術大国によって救われて、クリスチャンの洗礼を受けてこういう優しい清浄な絵を描くことができたので、よかったと思います。
by coco030705 (2016-10-12 11:07)
sugoimonoさんへ
こんにちは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2016-10-12 11:23)
匁さんへ
こんばんは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
AKIさんへ
こんばんは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
tommy88さんへ
こんばんは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2016-10-12 19:39)
mayuさんへ
こんばんは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2016-10-12 20:52)
coco030705さんおはようございます。
ランスのチャペルフジタ(藤田礼拝堂)には実際に訪れましたが、とても良いところでした。
レオナールフジタの良さがとても良く表されていると思います。
by ネオ・アッキー (2016-10-13 08:04)
ネオ・アッキーさんへ
こんばんは。nice!&コメントありがとうございます♪
さすがネオ・アッキーさんですね。ランスの礼拝堂まで行かれたとはすごい!私も機会があったぜひ行きたいと思います。
by coco030705 (2016-10-13 20:12)
uminokajinさんへ
こんばんは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
palpalさんへ
こんばんは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2016-10-13 20:15)
空の下さんへ
こんばんは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2016-10-13 22:41)
アルファルハさんへ
こんばんは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2016-10-14 20:11)
ぽんちゃんさんへ
こんにちは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2016-10-15 10:26)
そうそう、藤田画伯は、猫LOVEなのですよねっ♡
さりげなく猫がいっしょの作品も多くて、素敵です(^^)v
by のらん (2016-10-15 14:08)
のらんさんへ
こんにちは。nice!&コメントありがとうございます♪
そうなんですよ。フジタは肖像画とか人物像の横に猫を描きこんでいる作品が多いんですね。そこが好きです!猫のデッサンとかもいいでしょ?
by coco030705 (2016-10-16 10:41)
(。・_・。)2Kさんへ
こんにちは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
マルコメさんへ
こんにちは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2016-10-16 10:44)
Inatimyさんへ
こんにちは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2016-10-16 10:45)
明日、ゆっくり読んでからコメントしますね。
by TaekoLovesParis (2016-10-17 00:27)
Taekoさんへ
こんにちは。nice!&コメントありがとうございます♪
by coco030705 (2016-10-17 17:52)
最後に「この展覧会には出てないけど」、と、断って、フジタの猫の絵を載せているのが、cocoさんらしくて、微笑んでしまいました。
ここに出てるパリ画壇で活躍していた頃の「自画像」は、近藤史人「藤田嗣治」異邦人の生涯という本の表紙です。その本を持っているので、「あら」と思い、取り出して、再読してました。その本によると、「パリ画壇の寵児 1919~1929」の時代には、他にも岡鹿之助、福沢一郎など日本から大勢の画家がパリに来ていたけれど、フランス人が認める画家はフジタだけだった。フジタは別格だったんですよ。乳白色の研究をして比類なき美しさの肌表現、描かれている女性はみんな上品ですね。だから、ここにもあるけれど、中南米時代の絵はあまり好きになれません。
藤田は晩年、戦争に加担したとして批判され、日本を出たとされているけれど、それだけでなく、フランスは画家にとって刺激がある魅力の国だったのだと思うわ。フジタのような人がいたことは、日本人にとって誇りですね。
きれいな絵をたくさん、見せていただいて、よかったです。
by TaekoLovesParis (2016-10-18 01:02)
藤田嗣治 戦争という時間に
翻弄された人で
フランスに帰っても、以前と違う
冷たさを感じたそうです。
時は流れても、本物はブレないですよね。
by iruka (2016-10-18 17:30)
Taekoさんへ
こんばんは。再度、丁寧なコメントをいただき、有難うございます。やはりTaekoさんの美術の知識の豊富さには脱帽します。すばらしいです!
私も南米人などの絵や戦争画は全く好きになれません。でも画家として色々迷いがあったのは想像できます。
Taekoさんがお読みになった「近藤史人『藤田嗣治』異邦人の生涯」を読みたいと思いました。オダジョー主演の映画も見逃したので、DVDで観てみたいです。
フジタがフランスで評価されたことは、日本にとって誇りであり、三島や川端や村上春樹などとともに、欧米の人たちが日本人を理解するための大いなる助けとなるでしょうね。
また色々お教えくださいませ。
by coco030705 (2016-10-18 21:48)
irukaさんへ
こんばんは。nice!&コメントありがとうございます♪
やはり誰にとっても戦争はあってはならないことですね。世界中の戦争が消えてなくなることを心から祈っています。
by coco030705 (2016-10-18 21:50)
こんにちは。
7月、開催のはじめの方で観てきました。
前々から「アッツ島玉砕」が観たいと思っていましたが今回初めて、映画でも藤田を演じていらしたオダギリジョーさんの音声ガイドも借りて、じっくりゆっくり鑑賞してきました。
フランス人の奥さんとは別れたり死別したりで、でも最後には日本人の奥さんと再婚されたんですよね。
藤田の若い頃から晩年までを絵と共に理解出来た展覧会でした。
by キキ (2016-10-20 20:20)
キキさんへ
こんばんは。nice!&コメントありがとうございます♪
藤田はかなり苦労してフランスで自分の地位を築いた人なんでしょうね。戦時中、戦争画を描かされてそれが日本で初めて評価されて、藤田はとても嬉しかったと思います。しかし戦後は画壇からその絵が批難されたことが、気の毒だと思います。
フランスはそんな藤田を高評価してくれた唯一の国ですね。そのことが救いだったんだろうなと思いました。
藤田の絵の変遷と、画家として苦難を垣間見たいい展覧会でした。
by coco030705 (2016-10-20 21:06)
こんばんは。
藤田嗣治の絵は写真でしか見たことがないので、
いつか私も展覧会に行ってみたいのですが、
昨年東京に来た時は見逃してしまいました。
映画「FOUJITA」もいつか観たいと思っています。
by Naka (2016-10-23 01:28)
Nakaさんへ
こんばんは、こちらにもnice!&コメントありがとうございます♪
映画も創られたように、フジタブームなので、また東京でも違う内容の展覧会が開かれると思いますよ。オダジョーの映画も観たいです。
by coco030705 (2016-10-23 01:56)
nonさんへ
こんばんは。nice!とご訪問ありがとうございます♪
by coco030705 (2016-11-13 17:07)
Great post. But I'd really appreciate it if you could elaborate a bit more on this topic. The internet would be a much better place if everyone provided great posts like you do.
by 토토사이트 (2023-09-11 15:07)