M:i:Ⅲ

監督：J.J. エイブラムス　　 出演：　トム･クルーズ、　フィリップ･シーモア、　ウィング・レイムス、　
マギー・Q、　ジョナサン・リスマイヤーズ、　ミシェル・モナハン

　M:i:Ⅲはトム･クルーズのがんばりにより、おもしろい映画になったと思う。シリーズ3作目ともなれば、普通はテンションが落ちてマンネリに陥ると思うのだが、最後まで緊張感を持続しながらのアクションは、やはりすごかった。

　スパイを引退したイーサン・ハント（トム・クルーズ）は、教官となったが、その彼に新たな「ミッション」がやってきた。それは教え子でイーサンが妹のようにかわいがっていたリンジーが、危機に陥ったので、彼女を救出せよという命令だった。イーサンは現場に復帰し、リンジーを助け出すが、彼女は頭に仕掛けられた爆弾で殺されてしまう。
　その後の調べで、事件の裏には闇商人オーウェン・デイヴィアン（フィリップ・シーモア）がいることを知ったイーサンたち「ＩＭＦチーム」はバチカンに向けて出発するのだった。

　ここからが、すごいアクションやお決まりの変装が目白押しの、息をもつかせぬ展開となる。このバチカンの場面はとてもおもしろかった。ＩＭＦチームがオーウェンを拉致するのだが、その方法がすごい。それに彼らがいかにして警備の厳重なパーティ会場から逃走するのか見ものである。ＩＭＦのゼーン　　　（マギー・Q）の美しい赤のパーティードレスと、彼女の乗っているスポーツカーのかっこよさ。しかしその車の運命は・・・。

　フィリップ･シーモアがトムと対決する悪者オーウェンである。シーモアは「カポーティー」でアカデミー賞主演男優賞を射止めた俳優だが、今までも色々な映画に脇役としてでているようだ。この映画でも冷血漢を演じているが、顔はあまり冷血には見えなかった。しかし、そこは演技力でカバー。恐ろしい男のキャラクターを創りあげていた。

　またＩＭＦの長官にローレンス･フィッシュバーンが出演している。最近彼は「マトリックス」などのメジャー作品に出ているが、1995年製作の「オセロ」（監督：オリヴァー・パーカー）の演技が非常に素晴らしかった。ケネス･ブラナーとの競演だった。このときは、黒人で美しい人が出てきたなと思ったものだ。今後はもうこういう作品には出演しないのだろうか。残念な感じがする。

　さて、オーウェンを護送するイーサンたちのトラックが海の上の橋を渡ろうとしたとき、空からの激しい攻撃にあった。そして、オーウェンは敵に救出されてしまう。この場面も迫力満点で、一体どうやって撮影したのだろうと思った。トムのぶっ飛ばされる場面は、スタントを使わない本当の演技なのか、はたまたＣＧなのか・・・。

　次の舞台は、上海である。夜の上海は高層ビルが建ち並び、美しかった。イーサンたちが拠点とする家は、レトロでそんなにきれいすぎない雰囲気で、いかにも一般的な中国の家らしかった。ここでもまた、度肝を抜かれるアクションの連続だ。

　最後は中国の川沿いの町並みの中を、イーサンが恋人と手をとりあって歩いていくところで終わりとなる。
　この川沿いの町並みが、映画ではとてもいい雰囲気をかもし出していた。古くて少し汚い感じがするような町だった。のんびりしていて、時間が止まっているような所だ。
　こういう映像を見ると、なぜ日本がロケ地に選ばれなかったのかと悔しくなる。日本は最近どこに行ってもきれいになりすぎて、おもしろみがなくなってきたのかもしれない。それに物価が高いので、コスト面から考えても中国のほうがロケ地としてはいいのだろう。
　「ラストサムライ」のときは、トム･クルーズも日本で少しロケをしてくれたが、今後映画的には、中国をはじめ他のアジアの国々がロケ地として選ばれるのだろう。こういう面でも、日本は将来アジアの国々に追い抜かれるのではという危機感を覚えた。
　日本も素晴らしいところはいっぱいあるのだから、ロケ地としてもっともっと売り込んで、世界にアピールするべきではないかと考えながら映画館を後にしたのだった。

コメント 14

貴女も Ｍａｊｏｒアクション大作を ご覧になるのですね～♪
昨夏 『宇宙戦争』字幕版を（大人だけで…）観て、当時 中３の娘と観るのを
やめた（!）母と しては、この作品は 娘と一緒に楽しめる アクション映画☆
でした～！(*^^)v　Ｅｎｔｅｒｔａｉｎｍｅｎｔとして 文句なく 面白かったですネ～♪
“トムのぶっ飛ばされる場面”…スタントでは ないですよ～☆
関連情報番組で メイキング場面を 見ましたが、吊り下げられていて、演技後、
これで 肋骨を骨折してたんですって！＼(◎o◎)／　彼も もう４０代なんだから、
本当に “天晴れな”アクションでした～☆
スパイが結婚して、その新妻が狙われる！…という設定も、プライベートで
家庭を持ったばかりの トムが演じると、幸せそうな顔に 現実が オーバーラップ
してしまいがち…でした！（＊＾艸＾）
ずいぶん前の記事に なってしまいますが、当方記事 ＴＢさせて下さいマセ！
m(__)m　こういった作品の日本でのロケ☆ もっと盛んになって欲しいですネ。
by KANAchanMaMa (2006-08-13 16:49) 

KANAchanMaMaさんへ
nice&コメント ありがとうございます♪
やっぱりトムの飛ばされる場面は、ほんとうだったんですね。
身体を張ったアクション、ここまでやるのは、映画に対する情熱なんでしょうね。
やっぱりトム･クルーズはただ者ではありませんね。（＾＾）
by coco030705 (2006-08-13 20:41) 

nonさんへ
nice!　ありがとうございます♪
このごろ、アルファベットのスパムがやたら多いので、ブロック設定したら、
それが効きすぎていたみたいです。どうもすみませんでした。
また遊びにきてくださいね～☆
by coco030705 (2006-08-14 00:01) 

こんばんは。ＴＢさせて頂きます！
日本でのロケ・・・けっこう許可が降りなかったりで、撮影には不向きらしいですからね。中国や韓国みたいに、撮影のため交通規制とか難しいらしいですし。狭い上に車多いですからね。
でも中国は今作で近代的な所を使ってくれるかと思いきや、庶民的な場所だったので不満だったらしいですが・・・。
もうスパイが結婚しちゃったのでストーリー作るの難しそうですが、ぜひ4作目を作って欲しいです。
by (2006-08-14 01:17) 

おはようございます！
そうですね～。最近、英語のスパムコメントとか多かったですね。
設定を変更していただいてありがとうございましたm(__)m
早速、TBをさせていただきますね！
今日はもともと会社の休暇を取っていたのですが
朝から家が停電でびっくりでした！
本格的な停電は、人生初めての経験です（笑）
by non_0101 (2006-08-14 09:19) 

こんにちわ。
トム・クルーズとローレンス・フィッシュバーンの共演というのは、とても楽しみですね。
by monad (2006-08-14 11:08) 

ジーコさんへ
nice&TB&コメントありがとうございました♪
日本も思い切って文化事業に肩入れしなきゃ、絶対アジアに取り残されてしまうと思います。やっぱりまだ国際的な国と呼ぶには、遅れているのでは・・・。
イーサンと奥さんが組んで活躍するというストーリーはどうかな？最後のほうの場面で、その布石があったんじゃないかしら。4作目ぜひつくってほしいよね～。トム･クルーズに皆で4作目はぜひ日本でロケを！というファンレターを書いたらいいかもネ。


nonさんへ
TB&コメントありがとうございます♪またきてくださってうれしいですぅ。（＾＾）
今日は首都圏は本当に大変でしたね。結構長い時間停電してましたものね。
nonさんのお宅は大丈夫でしたか？冷蔵庫とか大変だったんじゃないですか。
映画の「大停電の夜」を思い出しますね。（未見ですが、今度見まーす。）
このごろ何が起こるかわかりませんね。夏バテしないようにお身体に気をつけてくださいね。


モナドさんへ
コメントありがとうございます。
2人ともよかったですよ。R.フィッシュバーンはあまり出番がありませんでしたが。こんなメジャーな映画ばかりでなく、演技力のいる映画にもでてほしいなあ。オファーがないのでしょうか。
by coco030705 (2006-08-14 19:56) 

Cocoさんの映画コメントを読むたびに、「見なくちゃ」と手帳に書いています。
ようやく今日「アンリ・カルティエ。ブレッソン」と「ダビンチコード」を見たのに、
またひとつ、見るのがふえてしまった（笑）。
＜トム･クルーズのがんばりにより、おもしろい映画になったと思う、、、、、、
、、最後まで緊張感を持続しながらのアクションは、やはりすごかった。＞
→これを読んだら行かないわけにいかないでしょ、ねっ。
by TaekoLovesParis (2006-08-15 19:32) 

Taekoさんへ
nice&コメントありがとうございます♪
今日は2本ご覧になったんですか？大変でしたね。
感想はいかがでしたでしょうか。
Taekoさんはアクションもご覧になるのですか？
「M:i:Ⅲ」は、大人向けですね。「パイレーツ・・・」よりは楽しめると
思います。中国ロケがよかったですよ。（悔しいけど・・・）
by coco030705 (2006-08-15 19:46) 

こんにちは。TB返しさせていただきますね！
やはりココさんの感想は読んでいて「ふむふむ」と納得させられる部分が
多いです。特に最後の「なぜ日本がロケ地に選ばれなかったのか」の考察は
面白いですね。仰るとおりの理由でしょうね。なかなか日本にいると「日本
らしさ」って意識しないものなんですけどね…。
悪者オーウェンはいい味出してましたね。とても嫌な奴で、安心して主人公
サイドの気持ちになって見られました。
by (2006-08-17 16:14) 

springsnowさんへ
nice&TB&コメントありがとうございました♪
敵役というのは大事ですよね。やはりフィリップ･シーモアは
演技力がすぐれているから、あんな嫌なやつを演じることが
できたのでしょうね。
springsnowさんのおっしゃるように、思い切り憎むことができました。（＾＾）
by coco030705 (2006-08-17 18:25) 

DSilberlingさんへ
nice!　ありがとうございます♪
by coco030705 (2006-08-30 20:41) 

こんばんは。

　本当に、日本ももっと映画の活動を援助するような仕組みを
作って欲しいですね。
　東京とはなんとなく頑張ってはいますが・・・・
by NOLITA (2006-09-04 00:44) 

NOLITAさんへ
こんにちは。コメントありがとうございます♪
日本は他の国に比べて、ロケ地などを提供する仕組みが
遅れているようです。保守的というのか・・・。いいところもいっぱいあるのに
残念ですね。
by coco030705 (2006-09-04 15:24)