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大エルミタージュ美術館展 [アート・カルチャー]

 ソネブロのTaekoさんのブログを見て、ぜひ行こうと思っていました。やっと仕事や色々な行事が一段落したので、今日、京都市美術館へ行ってきました。ちょうど連休まえの一日で、それほど混雑していなくて、ゆっくり絵を楽しむことができました。
 
 入口をはいったら、作者不詳の「聖母子」の絵が出迎えてくれました。聖母マリアも幼子イエスも親しみやすい表情をしていて、その衣裳や背景の精緻さに驚かされました。ここから、本当にすばらしい作品のオンパレードが始まります。一人の画家につき1,2作品しかありませんが、どれをとってもその質の高さにびっくりしました。
 以下の画像は、大エルミタージュ展の案内のサイトから取ったもので、ほんの数枚しかサイトに写真がありませんでした。もっとたくさんご紹介したかったんですが、残念です。すみません。

 まずはピエール=オーギュスト・ルノワールの「扇子を持つ女」。青みがかった黒い髪とリボンが印象的だが、流れるような透明感のある、ルノワールのタッチも美しかった。ルノワールの絵は女性が本当に魅力的だ。

 次はイタリア人画家ベルナルド・べロットの作品で、「エルベ川から見たピルナの風景」。エルベ川の右岸から見たピルナのパノラマ画である。ピルナはドレスデンの南東約20kmのとろにある小さな町だそうだ。この絵からは、ゆったりとした日常的な時間と空気が漂ってくる。船や馬や人々が今にも動き出しそうだった。

 三つ目は、ルートヴィヒ・クナウスの「野原の少女」。この絵は今回の展覧会カタログの表紙になっていたり、絵葉書や一筆箋になって販売されていたりの、一番人気作品である。少女の愛らしさと素朴で美しい風景という、わかりやすく罪のない作風が皆に受け入れられるのだろう。私も大好きな絵だ。

 四つ目は、アンリ・ルソーの「リュクサンブール公園、ショパン記念碑」。これは写生ではなく、アトリエ内で制作された作品である。だから、ショパン記念碑の本物とは幾分違っているのだそうだ。この絵の木々の葉っぱの緑の美しさ、そして少し紅葉している葉の美しさは格別だった。この色はカタログでもうまく出ていない。やはり本物に接する以外ないのである。

 五つ目は、エドモン=ジョルジュ・グランジャンの「エトワール広場から見たシャンゼリゼ風景」。こういう精密な風景画が残されていると、この時代の様子が正確に伝わってくる。とはいえ、現在のパリもそれほど大きな変化はないのではないだろうか。パリ通の方、いかがでしょうか。

 六枚目は、ポール・ゴーギャンの「果実を持つ女」。やはりゴーギャンの絵はヨーロッパの絵画の中で異彩を放っていると思う。モチーフや色彩がたいへん魅力的だ。独特の絵である。
 

 ほんとうにすばらしい展覧会だった。ぜひ本物のエルミタージュ美術館に行ってみたいものである。
 ここでは、最初に書いたように、ほんの数枚しか紹介していないが、Taekoさんのブログを見ていただくと、違う絵が紹介されている。解説も楽しいのでそちらもぜひご覧ください。

 絵を見終ったあと、食事してそれから、「イノダコーヒー」の本店に行った。ここは私のお気に入りの店である。
店内は広くゆったりとしていて、禁煙席は中庭があり、小鳥のかごが五つほどさげてあって、小鳥達が元気よくさえずっている。店の人もとても感じがいい。京都でお薦めのコーヒー店である。京都へ行かれたら、一度立ち寄ってみてはいかがでしょうか。


 イノダコーヒー本店
 住所:京都市中京区堺町通七条下ル道祐町140
 ℡ : 075-221-0507
 営業時間:7:00~20:00

 大エルミタージュ美術館展  2007年5月13日(日)まで  京都市美術館


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鯉三

京都市美術館は重厚な雰囲気があって大好きです。子どもの頃に家族でよく行きました。この美術館で観るにふさわしい名画ばかりですね。
イノダコーヒー、健在なのですね。学生時代、よく通いました。でも京都の老舗喫茶店のコーヒーはなぜかミルク入りのコーヒーばかりでそれがちょっと...
by 鯉三 (2007-04-28 01:39) 

coco030705

鯉三さんへ
nice&コメントありがとうございます♪
京都市美術館は建物自体もいいですね。
イノダコーヒーは、以前は必ずミルク&砂糖入りだったんですよね。
でも今日は、「ミルクと砂糖は入れていいですか。」と聞いてくれました。
やっぱり押し付けは時代に合わなくなって、変えているようです。
by coco030705 (2007-04-28 02:15) 

こんにちは~。
改めて聞くと、やっぱり良いもの集めてますよね。
上野でもやってたんですね。子供のころは足繁く通いましたが、
神奈川県民になってからは、おっくうで(笑)。人多いしねぇ。
>イノダコーヒーは、以前は必ずミルク&砂糖入り・・・
京都では他もそうだったの?(笑)
でも、素敵なお店ですね。上野とは趣が違う!
by (2007-04-28 08:00) 

coco030705

こんにちは~。(^^)
コメントありがとうございます♪
関東のほうは、有名な美術展が来ると長蛇の列なんですよね。
忙しい人はあきらめちゃいますね。
私はタイミングよく、平日に行けたのでよかったです。
京都も今日からは、きっと並んでいると思いますよ。
私はイノダのコーヒーは、いつもミルク&砂糖入りで頼むんですよ。
それがここのは一番おいしいと思うの。他の店では砂糖は絶対
入れません。(ダイエット)ところで、私ちょっとだけ痩せました!
最近、おなかが空いたときは、ゼリー飲料を食しているので、
効果がでてきのかも!うれしい☆
by coco030705 (2007-04-28 09:00) 

tomoart

美術展、ゆっくり見られて良かったですね。最近は、ちょっと名の通った展覧会だと入場に何十分待ちとか言われ、げんなり。(首都圏だから尚更なのかな)美術館も大集客に対してハード・ソフト共対応出来ていないように思います。
多くの人がそういった文化的な事に投資するのはとてもいい事なのですが、過日を知る者としてはゆっくり鑑賞出来なくなって悲しい気持ちが大きいです・・・・。
by tomoart (2007-04-28 09:46) 

coco030705

tomoartさんへ
nice&コメントありがとうございます♪
首都圏は大変ですね。なんでもかでも人、人でしょう?
関西は地方なので、その点は楽です。平日ならゆっくり
鑑賞できます。
やっぱり政治機能も地方分散しないといけないんじゃないかしら。
それに、皇室も皇太子ご一家など京都に住まわれたらいいのにと、
いつも思うんですよ。そうしたら、雅子様にもいい養生になるだろうし。
関西人にとって、皇室は遠い存在でしかありませんから。
by coco030705 (2007-04-28 12:24) 

TaekoLovesParis

Cocoさん、私の記事へのリンクをありがとうございます。
東京では、昨年秋の開催だったけど、そのあと名古屋で、今、京都なんですね。
ロシアは皇帝が権力と財力があったから、エルミタージュ美術館は、いいものをたくさん持っていますね。
<一人の画家につき1,2作品しかありませんが、どれをとってもその質の高さにびっくりしました。>
→巨匠の代表作に近いようなすばらしい作品ですよね。じっと立ち止まって
いつまでも眺めていたい絵が多かったでしょ?

聖母子は細部までていねいに描かれていましたね。衣裳の織りと豪華さが
すばらしかった。写真だと布地の厚みや刺繍の凹凸が伝わらないけど。。

「エルベ川から見た、、」こういう古典的な風景画、好きです。
イタリア人がドイツに行って景色を描く、、、きっと、当時、イタリアの絵の技術がすすんでいたからドイツ(ザクセン選帝侯)から招致されたんでしょうね。
こんなことまで考えて絵を見ていると、楽しいです。

「エトワール広場から見たシャンゼリゼ」
→一番奥にコンコルド広場のオベリスクが見え、道路両脇の建物が今も同じ
だから、変わらないように見えますね。変わったのは馬車が車になり、道路が
アスファルトになり、人々の衣装が、それくらいでしょうか?
でも、最近は、シャンゼリゼにも近代建築のビルがいくつかでき初めています。
ルイ・ビュトンとか、ね。

お休みの日、私もCocoさんのおかげで、ゆっくりと、もう一度、名画を振り返る
ことができました。買って読んでいなかったエルミタージュ展のカタログをこれから読みます。
by TaekoLovesParis (2007-04-28 16:16) 

coco030705

Taekoさんへ
nice&コメントありがとうございます♪
お蔭様で素晴らしい美術展を見逃さずにすみました。
一点一点、これほど充実した展覧会はそうそうないかもしれませんね。
Taekoさんが写真を載せていらっしゃる、エリンハの「オランダの室内」や
モーラーの「カフェにて」、それにモーリス・ドニの小作品「婚礼の行列」
もとてもいい絵でした。
私も休みの間に、カタログをゆっくり読もうと思っています。
また美術展の記事を楽しみにしております。
by coco030705 (2007-04-28 17:24) 

みほりん

素敵な一日を過ごされて幸せでしたね・・・
行ってみたかったのですが、最近は、大展覧会は大勢の人なので、疲れてくらくらしそうになり、小さな催しの方が好きになっています。ダリ展にはいってきましたよ。サントリーミュージアムはころあいの大きさで、楽しめました。
イノダコーヒー店は雰囲気があってよろしいですね。そして、本店の方が、いいと思います。
by みほりん (2007-04-30 13:34) 

coco030705

みほりんさんへ
こんにちは!このごろは関西でも大きな催しは、大変な人出ですね。
私はラッキーでした。今、去年からやっている仕事が最後の追い込みで
忙しくて、映画になかなかいけません。ゴールデンウィークは映画も
人、人でしょう?だから、終わってから行こうと思います。でも、映画も
結構お金がかかるので、月にせいぜい、2回くらいです。
とにかく今の仕事が5月いっぱいで完成する予定なので、
それが終わったら、DVDを見まくろうと思っているところです。(^^)
by coco030705 (2007-04-30 16:32) 

ご無沙汰してます…。ようやく私も一段落つきそうです(と書くとまた危ない気もしますが(^^ゞ)。
3月4月で何回か京都に出張があり、このポスターを見かけるたびに、何度
仕事を抜け出していこうかと思ったことか…(笑)
結局(当然ですが)いけていないのですが、ココさんの挙げてくださった絵を見る
だけでも十分見ごたえがありそうな展覧会であることが想像できます。
ココさんもリフレッシュできたようで、何よりです^^
「イノダコーヒー」のご紹介もありがとうございます!今度探してみます!
by (2007-05-01 02:09) 

coco030705

DSilberlingさんへ
nice! ありがとうございます♪


springsnowさんへ
おひさしぶりです。
京都に来られてたんですか。美術展に行けなくて残念でしたね。
ちょっとでもお時間があればよかったのに……。
でも京都はこれからも色々な、いい展覧会が来ますので、次回
行ってくださいませ。私もこれはと思うものは、ブログに載せて行きます。
「イノダコーヒー」は支店があちこちにありますが、やはり本店が一番
雰囲気があっていいです。ほかは、普通です。
あとレトロな喫茶店としておすすめは、阪急四条河原町高瀬川沿いの
「フランソワ」です。ここも雰囲気があっていいですよ。
by coco030705 (2007-05-01 08:27) 

coco030705

plotさんへ
nice!ありがとうございます♪
by coco030705 (2007-05-19 21:37) 

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