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ウディ・アレンの「人生万歳」 [ウディ・アレン]

 ウディ・アレンの映画には、ジャズとニューヨークがよく似合う。やっぱりなくてはならないものだ。ヨーロッパで撮影した作品もおもしろかったが、今作は古巣のニューヨーク、マンハッタンが舞台である。


人生万歳1.jpg
    ラリー・デヴィッドとエヴァン・レイチェル・ウッド

 この映画の主人公ボリス(ラリー・デヴィッド)は、天才物理学者で皮肉屋で悲観主義的な老人である。ウディ作品特有のあのマシンガントークで、すごい皮肉を次々と話す。彼は、頭が良すぎて人生の無意味さを悟り、ある日自殺をはかる。命は助かったものの、それまでのグレードの高い暮らしと美人な妻を失ってしまう。
 ここからの展開が、ウディ映画らしい。ある夜ボリスは、メロディ(エヴァン・レイチェル・ウッド)という南部の田舎町から家出してきた若い女性と偶然出会う。そして二人は年の差を乗り越えて結婚するが、そこにメロディの母親マリエッタ(パトリシア・クラークソン)が二人の住居を探し当ててやってくる。
 この母親がすごくおもしろく、最初は普通の主婦だったのが、ボリスの友人レオに、スナップ写真を見せたところ、写真の才能を見出され、フォトアーティストとして開花していくのである。そしてレオと恋仲になり、そこにギャラリー・オーナーのアルも加わり……。
 一方、メロディも自分の年齢にふさわしい若い男性ランディ(ヘンリー・カヴィル)に出会い、そちらのほうに心が動いていく。そこに、メロディの父親ジョン(エド・ベグリーJr)がやってくる。母親とは自分の浮気が原因で喧嘩別れしていたのだ。そして、また話はあらぬ方向に展開していく……。


人生万歳2.jpg
     エヴァン・レイチェル・ウッド

 新春から笑わせてもらった。これは、ウディ・アレンの信条である、「人生で起こることの90パーセントは運に左右される」という人生観に基づいた作品である。「偶然」の出会いが人の生活や生き方を変えていくのである。それをウディはおもしろおかしくコメディで示してくれる。セリフの面白さ、小道具、大道具のセンスのよさが彼の映画の特徴だ。

 ウディ・アレンはインタビューで、「コンスタントに作品を発表するあなたを支えてきたものはなんでしょう。」と聞かれ、「人数は少ないかもしれないが、世界中で確実に私の作品をみてくれる観客がいる。それは大きな助けになったね。」と答えている。

 早くも次回作「Midnight in Paris(原題)」(全米2011年公開予定)が楽しみである。

原題:Whatever Works    監督:ウディ・アレン
出演:ラリー・デヴィッド、  エヴァン・レイチェル・ウッド、  パトリシア・クラークソン、
エド・ベグリーJr、   ヘンリー・カヴィル  
2009年 アメリカ    梅田ガーデンシネマ

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coco030705

xml_xslさんへ
こんばんは。いつもnice! ありがとうございます♪
by coco030705 (2011-01-13 21:49) 

gillman

ウディ・アレンの映画って、いつも洒脱で味わい深いですね

by gillman (2011-01-14 17:14) 

hash

>インタビュー
こういう話を聞くと、一観客としてうれしいですね。
C・イーストウッドと同様に、今後もコンスタントに映画を作り続けて欲しいです。
by hash (2011-01-15 00:16) 

non_0101

こんにちは。
マシンガントークでしたね~ 笑わされました!
しかも、本当にアレンの分身のようでした(^^ゞ
途中、えっ!もう結婚しちゃうの!?と思ったのですけど
ラストまで観て納得でした☆
by non_0101 (2011-01-15 15:24) 

coco030705

gillmanさんへ
こんばんは。nice&コメントありがとうございます♪

ほんとうに「洒脱」ということばが、ウディ・アレンにはぴったりですね。
面白い映画でした。
by coco030705 (2011-01-15 21:19) 

coco030705

hashさんへ
こんばんは。nice&コメント&TBありがとうございます♪

ウディは皮肉屋ですが、観客を大事にしている監督の1人だと思います。
ウディ・アレンもイーストウッドも長生きして映画創りを続けてほしいですね。

by coco030705 (2011-01-15 21:22) 

coco030705

Taekoさんへ
こんばんは。いつもnice! ありがとうございます♪
by coco030705 (2011-01-15 21:23) 

coco030705

nonさんへ
nice&コメント&TBありがとうございます♪

いつもながら、すごいセリフの量! 主演のラリー・デヴィッドは
アメリカでは有名なコメディアンらしいですね。彼はいつもアドリブで
セリフをしゃべる人だそうです。それがウディの脚本を受け取ると、
しょっぱなから3ページにわたるセリフが続いていて、それを全部
覚えなくてはいけなかったんですって!大変だったでしょうね。(^^)
面白い映画でした。
by coco030705 (2011-01-15 21:29) 

トミュウ

こんばんは。
やはりアレン映画のニューヨークとジャズの組み合わせはとっても良いですよね。
ラリー・デヴィッドの、時折「ウディそのまま!」な仕草などにも
笑わせてもらいました。
とてもハッピーな気分になる作品でした。
TBさせて頂きますね〜。
by トミュウ (2011-01-15 22:57) 

coco030705

トミュウさんへ
nice&コメント&TBありがとうございます♪

ラリー・デヴィッドがセリフをしゃべると、やはりウディらしくなりますね。
ウディは、自分が若かったとしても、この役はできなかっただろうといっています。
なぜなら、人を小馬鹿にするタイプのユーモアは自分にはできなくて、ラリーなら
辛らつなユーモアを演じても、観客から嫌われないからだそうです。
俳優の特徴や性格をウディ・アレンは本当によく把握していますね。
やはり、天才だと思います。

by coco030705 (2011-01-15 23:09) 

coco030705

aranjuesさんへ
こんばんは。いつもnice! ありがとうございます♪
by coco030705 (2011-01-16 19:35) 

coco030705

マンチ軍団さんへ
こんばんは。いつもnice! ありがとうございます♪
by coco030705 (2011-02-02 01:43) 

キキ

こんにちは。
梅田ガーデンシネマで今週中で終わりそうなので
どうにかして映画館に行きたいと思ってる映画です。
先日、時間が合わず「しあわせの雨傘」を観たんですけど
こちらも面白かったです。


by キキ (2011-02-02 23:59) 

coco030705

キキさんへ
こんにちは。
nice&コメントありがとうございます♪

「しあわせの雨傘」も4日で終わりなので、ぜひ見に行きたいものです。
オゾンにしては、明るい作品ですよね。

by coco030705 (2011-02-03 01:16) 

coco030705

Soraさんへ
こんばんは。nice!ありがとうございます♪

by coco030705 (2011-02-20 20:55) 

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