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追想(Anastasia) (クラシックムービー) [外国映画]

 BSPで「追想」(アナスタシア)という映画を観ました。クラシック作品で、イングリッド・バーグマンとユル・ブリンナーの共演です。ロシア革命のとき、パリに亡命したといわれているロシア大皇女アナスタシアの話です。自分が本物のアナスタシアだと言い張る謎の女(イングリット・バーグマン)と、その女を利用しようとする男(ユル・ブリンナー)の物語です。
 イングリット・バークマンの美しさもさることながら、ユル・ブリンナーもなかなかいい俳優だったのだなと思いました。
 ストーリーも面白く、衣装、インテリア、ロケ地もすばらしかったです。たまにはクラシック作品をみるのもいいなと思いました。


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イングリット・バークマンvsユル・ブリンナー


 1928年、パリ在住のボーニン(ユル・ブリンナー)を首謀者とする4人の白系ロシア人は、ロシア革命のとき、独り亡命したという噂の大公女アナスタシアが生存していると宣伝、彼女を敵から救出する名目で旧貴族から資金を集め出した。


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         アンナとボーニン

 そして彼らは、セーヌ河に身を投げようとしたアンナ・コレフ(イングリッド・バーグマン)をアナスタシアに仕立て、ロシア皇帝ニコラス2世が生前、大公女のために英国銀行に預金した3600万ドルの金を引き出そうと企む。
 
 アンナは謎の女で、以前入院していたとき、自分はアナスタシアだと打ち明けたことがあった。しかし自分の過去を殆ど記憶していないのだった。ボーニンらの巧みな演出で、アンナはアナスタシアとして在パリの旧ロシア宮廷の要人たちに引き合わされるが、要人の1人は彼女を本物とは認めなかった。


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          ポール公とアンナ

 ボーニンは、アンナをポール公(大皇妃の甥)と対面させようとする。が、これには失敗した。そこで、ボーニンは、大皇妃(ヘレン・ヘイズ)の侍女を買収し、劇場でポール公とアンナを会わせ、これは成功した。ポール公はアンナをアナスタシアかどうかは疑ったが、彼女の美しさに惹かれた。

 次の晩もポール公に再び会ったアンナは、自分を(偽?の)アナスタシアでなく唯の女として扱って欲しいと打ち明けた。一方、ボーニンも、ポール公に自分の欲しいのはアナスタシアの金だけだと明けすけに話した。


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    劇場でのボーニンとアンナ


 経済力がなく、大皇妃に頼って生活しているポール公は、この話に乗り、大皇妃とアンナの対面に手を貸す。


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 大皇妃(ヘレン・ヘイズ)と面会するアンナ(イングリット・バークマン)

 大皇妃と会ったアンナは少女時代のことを聞かれ、ドギマギして帰ろうとするが……。


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       大皇妃とボーニン

 さて、アンナは本当のアナスタシア大皇女だったのだろうか。そして彼女はポールと結婚するのか、それとも……。

 現代の映画に比べ、のんびりしたところはあるが謎があり、アンナの運命がどうなるのか最後まで惹きつけられるストーリーだ。それに豪華な衣装やインテリアが目を引く。

 こうしてクラシックムービーを観ると、昔から主役も脇役にもいい俳優が居たのだということがよくわかる。主役のイングリット・バークマンとユル・ブリンナーはスターだが、大皇妃を演じたヘレン・ヘイズもとてもよかった。大皇妃という人物の、凛とした姿と立ち居振る舞い、そして人間としての大きさを余すところなく演じていたと思う。

 こういうすばらしい俳優たちに支えられて、映画界は今日まで脈々といい作品を創り続けてきたのですね。今は映画界も大変で、コロナのため休業せざるを得ないかもしれないけれど、これからもスクリーンで映画を公開し続けてほしいものです。また映画館に行けるようになったら、最新の映画を観に行こうと思います。

原題:ANASTASIA   監督:アナトール・リトバク  出演:イングリット・バークマン、
ユル・ブリンナー、 ヘレン・ヘイズetc.
1956年 アメリカ

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イングリット・バークマン:左、14歳のとき、 右、29歳のとき




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