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ストーリー・オブ・マイ・ライフー私の若草物語(新作) [外国映画]

 シアーシャ・ローナンが、生き生きと主役のジョーを演じてました。ルイザ・メイ・オルコットの「若草物語」です。1ヶ月半ぐらい前だったか、旧作の「若草物語」をBSプレミアムシネマで観たのですが、こちらは古き良き時代の雰囲気がとてもよかったです。ただ旧作は四姉妹が主役で、少しジョーが目立っていた程度でした。新作のほうは、まさにジョーを中心に据えた物語でした。


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 若草物語は、19世紀に生きる四姉妹が、自分の生き方をさぐり、しかも強い意志を持って、1人1人が自分の道を生きていく姿が描かれる。
 愛する人がお金のない男性であるがゆえに、苦労もあるが、一緒に生きていくことを願う長女メグ(エマ・ワトソン)、小説家になり自立することを目指すジョー(シアーシャ・ローナン)、病弱だが繊細な感性と芯の強さを持ったベス(エリザ・スカンレン)、そして画家を目指しながらも、現実的に自分には画家の才能がないことをはっきりと自覚する末っ子エイミー(フローレンス・ビュー)。
 この四人のキャラクターが、みごとに描かれ、それぞれの女優さんの持ち味が充分引き出されていたと思う。監督&脚色のグレタ・ガーウィグの、新鮮な感覚が新しい物語を創り出したかんじだった。


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        ジョー(シアーシャ・ローナン)


 4人なかでもやはり、シアーシャ・ローナン扮するジョーが魅力的だった。負けん気が強く、お転婆でエネルギッシュ。ガーウィグの前作「レディ・バード」でも、シアーシャ・ローナンは主役を務めた。彼女は「ふたりの女王」のスコットランド女王メアリー役で、すばらしい演技をみせてくれた。今、乗りに乗っている女優さんだと思う。この作品でも、すごく躍動感があり、明るくて、彼女を目で追うのが楽しかった。ジョーは小説家になるために、ニューヨークへ行く。そしてNYでロングスカートをたくしあげて、NYの街を駆け巡る。この時代、女性への社会的圧力は厳しいものがあった。それに抵抗し、自分の人生を生きていこうという活力に満ちていた。


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 出版社に自身の小説を持ち込んだジョーは、そこで編集長に「もっと売れるものを書け」「ヒロインは結婚しないのか」といった、不本意な言葉を浴びせられる。女の幸せはつまるところ結婚だという世間一般の考え方は間違っていると、ジョーは確信するのだった。


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  ローリー(ティモシー・シャラメ)とジョー(シアーシャ・ローナン)

 彼女は、幼馴染みでいわばソウルメイトでもある隣家の金持ちの貴公子、ローリー(ティモシー・シャラメ)の熱烈なプロポーズを断ってしまう。
 このシーン、ローリーに扮するティモシー・シャラメの口説きが情熱的であまりにもすばらしいため、私自身はかなり違和感を持った。彼にプロポーズされて、断る人っている?!


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ジョー(シアーシャ・ローナン)とローリー(ティモシー・シャラメ)

 けれども冷静に考えてみると、ローリーという人(役)は、優しい男性ではあるが何かこれというものを、自分自身に持っているというほどでもない。だからジョーがパートナーに選ばなかったのは理解できる。
 この作品では、男優さんは脇に徹しているのだ。ルイ・ガレルもジョーと最後に結婚する役どころだった。


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 とにかく、純粋で気を張って生きているジョーであるが、とうとう末っ子のエイミーとローリーが婚約したことを知り、ショックを受ける。


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 エイミー(フローレンス・ビュー)とローリー(ティモシー・シャラメ)

 ジョーはひとり置き去りにされたような気持ちになり、「わたしはなんて孤独なのかしら」と落ち込む。しかし彼女には、創作という目標があった。ジョーは自分の作品をペンとインクで書き上げるのに、没頭するのだった。


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 長女のメグ(エマ・ワトソン)は貧乏だが心優しい男性と結婚し、エイミー(フローレンス・ビュー)はローリーと結婚する。けれども天使のようなべス(エリザ・スカンレン)は、慰問に行った困窮家庭の子供から猩紅熱をうつされて、その短い人生を閉じることになった。
 ジョーは、長編小説を書き上げ出版にこぎつける。そして、NYで知り合った、自分の小説を批評してくれた男性(ルイ・ガレル)と結婚するのだった。


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 メグ(エマ・ワトソン)、ジョー(シアーシャ・ローナン)、エイミー(フローレンス・ビュー)、ベス(エリザ・スカンレン)

 紆余曲折がありながらも、家族が仲良く助け合い、理解し合いながら暮らしていくことのすばらしさが、作品の基軸となっている。観終わって、温かい感動が胸の中に広がっていった。


原題:LITTLE WOMEN 監督:グレタ・ガーウィグ 出演:シアーシャ・ローナン、 エマ・ワトソン、 フローレンス・ビュー、 エリザ・スカンレン、 ティモシー・シャラメ、 
ルイ・ガレル、 ローラ・ダーン、 メリル・ストリープetc.
2019年 アメリカ




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